5月の末に球技大会があった。
わたしもダイキもバスケに出た。
わたしはあえなく一回戦負け。
でもそれで良かったかも、、、
男子生徒が結構見に来ていて、、、わたしのことをずっと見られているような気がした。
特に胸を、、、
気のせいかとも思ったが、、、どうやらそうではなかったようだ。
だって、痛いほどの視線を感じる、、、
なかにはギラつくような目つきで見る人も、、、
正直、、、そんなに、、、嫌ではない、、、
自信があるから、、、どうせ、、、シャツの上から見られるだけだし、、、
それにダイキのものだから、、、残念でした、、、
そのダイキは難なく決勝に進んだ。
そしてその試合が大会のフィナーレとなる。
コユキは負けてからはダイキの応援に専念した。
近くには寄れないけれど、、、
それにしてもダイキの人気はすごい、、、
いつも会場に人が溢れるほど、、、
もちろん全てがダイキの応援では無いが、ダイキへの声援がダントツで大きい。
それも女子だけではなく、男子もある。
せっかくわたしのタオルで汗を拭いてあげようと思っていたのに、人が多すぎてそばに寄ることも出来ない。
もう、、、みんなジャマ、、、
前半を僅差でリードされて休憩に入る。
相手にはバスケ部が3人もいて、ダイキのチームは1人だけ。
ダイキは中学時代、バスケ部だったけど、、、
他の3人は、、、
それにしては善戦していると思う、、、
ここまで来たら勝って欲しい、、、
ダイキをジッと見つめる。
そんなダイキに美術部のマリアがしきりに話しかけている。
確かに同じクラスだけど、、、
ちょっと近すぎ、、、
試合中もダイキの名前を何度も叫んで応援しまくりだったし、、、
他のメンバーも応援しなさいっていうの、、、
それに、いつもは澄ました顔してるクセに、、、
変わり過ぎだって、、、
クールな部長はどこにいったの、、、
今だってデレデレしちゃって、、、
やっぱ、あれは絶対にダイキに気がある、、、
あっ、、、マリア、、、自分のタオルで、、、ダイキの汗、拭こうとしてる、、、
イヤだ、そんなの、、、
あっ、断ってるみたい、、、いい気味だ、、、
でも良かったよ、、、
きっとあのオンナ、、、
後でダイキの汗の匂いを嗅いで、、、
イヤらしいこと、、、ザマァみろ、、、
あっ、わたしのこと気付いたみたい、、、
手を振ってくれる。
わたしも振り返す。
隣りの女子の一団から歓声があがる。
「キャー、、、わたしだよ、、わたしに手を振ってくれた、、、」
ええっ、、、横を見る、、、
小川さんだった、、、
相変わらずピッタリしたシャツを着てる。
デカイ、、、
この乳アピール女が、、、
気がつくとダイキがこちらに駆けてくる。
もう小川さんが固まってしまっている。
「くるよ、、、先輩が、わたしのところに、、、」
違うって、、、
ダイキはわたしの目の前に立った。
つづく
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