耳が痛い、、、
そのバカ女はここにいる。
わたしは本当に見る目がなかった。
そこまで最低な男だっただなんて、、、
でもこんな男になってしまったのは、自分にも責任ががあるのかも知れない。
全ては自分が仕出かしてしまったことが原因だ。
自分を頑なに寄せ付けなくなってしまったユウト、、、
わたしのために留学を拒んでくれたユウト、、、
全部、わたしを心から愛してくれていたからだ、、、
今更ながらに自分の犯した罪に苛まれる。
なんの証拠も無いのにユウトの浮気を信じ込み、顔が好みの男に自らカラダを許してしまった。
腐った見かけだけのゴミ男と気づきもせずに、、、
「でも宍道さんも、えらいオンナに引っかかったもんだな、、、同じ医学部なんだろう?」
「ああ、わたしが宍道先輩を慰めてあげたかったな、、、」
「わたしも、、、」
「お前たちじゃ全然ムリ、、、スゲェ美人でエロいオンナだったらしいぜ、、、」
「何よ、、、そんなのただの浮気オンナじゃない、、、」
「そうだよ、、、宍道さんが恋人なのに、、、もうただのバカ、、、」
まだ食事の途中だが、いたたまれなくなって席を立つ。
あれから食欲もほとんど無い。
それでも無理をしてでも食べるようにしている。
痩せてしまってユウトの大好きだった胸が小さくなるのが怖かった。
もう見せる事など無いと分かっているのに、、、
みんなの言う通りだ、、、
わたしはバカな浮気オンナ、、、
それでもユウトを想わずにはいられない。
ユウトがわたしの生きる糧。
これからもずっと、、、
学食を出るところで見覚えのある女学生とすれ違った。
ユウトの元カノの千夏だった、、、
あの黒人の留学生とはスッパリと縁を切ったらしい。
その千夏がマキに気づき、わざわざ引き返してきて、話しかけてきた。
「本宮さんだったよね、、、お久しぶり、随分と地味になったじゃない、、、その方がずっとお似合いよ、、、」
「、、、、、」
「浮気したんだってね、、、しかもユウトの後輩と、、、でもね、わたし、、、驚かなかったよ、、、分かってた、あなたがそういうオンナだって、、、いつか、やらかすだろうって、、、クスッ、、、思ったとおり、、、」
マキは黙ってその場を離れた。
言われなくても分かっている。
わたしはクズな人間だった。
でも二度とこんな真似はしでかさない。
ユウトに顔向けの出来ないことは金輪際しない。
もう二度と逢えないとしても、、、
でも、、、きっといつか、、、
つづく
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