マットはまさにオスそのものだった。
ユウトとはまるで違う獰猛なセックスに、我を忘れて溺れてしまった。
しかし部屋に戻って一人になると、自分の仕出かしてしまったことの罪深さに気づき、罪悪感にカラダが震えた。
両腕で自分の体を抱きしめながら、声をあげて泣いた。
ユウト以外の男に抱かれてしまった。
それだけは絶対にしないと心に決めていたはずなのに、、、
しかも無理やりサレたわけじゃない、、、
途中からは、自らマットの唇を求め、唾液を啜った。
カラダを褒められ、自慢げに乳房を見せつけた。
たくましく何度もイカせでくれるマットの性
器が愛おしくなって、まるでユウトにするように丹念に気持ちを込めてフェラチオをしていた。
マットの名を何度も叫び、思いきり抱き付きながら、背中に爪を立てユウト以上の絶頂を味わってしまった。
怖くなった。
こんなこと、、、ユウトに知られたら、、、完全に二人は終わってしまう、、、絶対に秘密にしなければならない、、、そうおもいこんだ、、、
そしてそれが深みにはまっていく始まりだった。
マットは一度関係を結ぶと、我が物顔で千夏を自分のオンナのように扱うようになっていた。
髪も服装もマット好みに変えるように強要された。
それなのに千夏は不思議に嫌な気持ちにはならなかった。
オンナの歓びを与えてくれる男の関心を無意識に引こうとしてしまうオンナの性なのか?
好きでも無いはずなのに、あのマットが自分に夢中になってくれていることに、秘かにオンナの自尊心をくすぐられていた。
お前は最高のオンナだと耳元で囁かれると、いけない事だと分かっていながら口づけを許してしまう。
そして抱かれる度にユウトに対する罪悪感が薄れていき、セックスを楽しもうという気持ちが芽生えていった。
拒む素振りを見せながら、マットを受け入れる。
望んでいなかったはずの絶頂を自ら貪るようになり、マットの腕の中でひたすらそのセックスを賞賛した。
甘える声を出して、何度もおかわりを求めるようににもなった。
ユウトを愛していながら、カラダの相性はマットの方がずっといいかも、、、
そんなことまで考えるようになってしまっていた。
そして千夏は当たり前のように、逢うたびにマットに抱かれるようになった。
いや、セックスするために逢っていた。
千夏は毎回狂ったようにイカされた。
キスもフェラも、そしてセックスも、、、所詮、単なる粘膜の接触にしか過ぎない、、、
愛情なんて微塵も感じていない、、、
気持ちよくなれればそれでいいと考えるようになっていた。
その延長上で人には言えないような汚らわしい行為をするようになった。
決してユウトが求めてこない爛れた行為、、、
それを味わえるのは今しか無いという、したたかな計算もあった。
だから、今はそれを思いきり楽しめばいい、、、
愛しているのはユウトだけだ。
心だけは絶対に渡さない、、、
ユウトが戻って来てくれたなら、こんな男なんかすぐにでも切れる、、、
そしてユウト一筋の貞淑な女に戻ればいい。
そう思っていた。
つづく
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