「うん、本気だよ、、、ユウトは、わたしのこと、どう思っているの?」
ドキドキして胸が破裂しそう、、、
こんな気持ち、初めてだ、、、
「好きだよ、、、マキのこと、、、」
嬉しい!訳が分からなくなるぐらい、、、
「でも、俺怖いんだ、、、マユがいなくなって、、、他にも、、、俺にはもう何も無い、、、」
「うん、分かってる、、、わたし、急がないから、、、傍に居られるだけで幸せだと思っていたから、、、だからユウトに好きと言われたこと、一生忘れない、、、すごく嬉しい、、、わたし、いつまでも待っているから、、、あっ、これ三年前にも言ったよね、、、」
「そうだったな、、、マキ、本当にありがとう、、、俺、マキが傍に居るだけで、すごくいやされるんだ、、、」
「ユウト、わたし、合格したときより嬉しいよ、、、」
辺りは薄くなっていた。
「もうこんな時間だ、、、」
「うん、、、そうだね、、、」
帰りたくない、、、
でも焦ってはいけない、、、
「今日はすごく嬉しかったよ、ありがとうマキ、、、」
「わたしもすごく楽しかった、、、」
もう気持ちを抑えきれない、、、
「ユウト、、、あの時みたいに、、、していい?」
一瞬だけ唇重ねたあの夜、、、
忘れたことなど一度も無い、、、
「ダメだよ、、、」
断られてしまった、、、
カラダが凍りつく、、、
「そ、そうだよね、、、ゴメン、、、」
もう泣きそうだ、、、
「今度は俺からする、、、」
「えっ、、、」
頬にユウトの手のひらを感じ、熱い瞳で見つめられる。
ユウトの唇が近づいてくる。
マキは瞳を閉じてすべてを受け入れる。
唇を重ね合い、その感触を確かめ合う。
三年ぶりのキス、、、
ユウトとは初めてのホンモノの口づけ、、、
あの時とはまるで違う、、、
長い口づけになった。
ユウトの舌が優しく侵入してくる。
両腕をユウトの首に回し、自分から舌を絡めていく。
貪りたいけどガマンする。
これだけでもすごく幸せだ。
ユウトもそう感じてくれたなら、すごく嬉しい、、、
舌をまとわりつかせながら、抱きしめる。
ユウトが欲しくなる、、、
こんなに長いキスは初めてだ、、、
すごく、ユウトのカラダが欲しい、、、
ユウトだって、きっと、、、
胸を押しつける、、、
舌を巻き取られる。
ああ、ユウトのキス、好き!
ユウトの手のひらが忍び込んでくる。
「うっ、んんっ、、あっ、んっ、、、」
ユウトに触られてる!
あまりの気持ちの良さにカラダが熱い、、、
まるでその量感を確かめるようにユウトの手のひらが乳房を包み込み、優しく愛撫される。
「んんっ、あん、、、ユウトぉ、、、」
「あっ、ゴメン、、、」
謝らなくていいのに、、、
全部、ユウトにあげるのに、、、
でも今日は無理をしない、、、
「ううん、いいの、、、わたしね、、、三年間、バージンなんだよ、、、ユウトに告ってから、誰にも触れさせていないよ、、、信じてくれないかもしれないけど、、、ずっとユウトだけを待ってたんだ、、、昔のバカだった自分がイヤだけど、、、そんな自分を変えてくれたユウトに、わたしはそんなことしか出来ない、、、本当にごめんなさい、、、」
自分の過去が悔しくて、涙がこぼれそうになる。
ユウトにあげたかった、、、
すべての初めてを、、、
そんなわたしをユウトはきつく抱きしめてくれた。
「そんなこと言うな、、、俺はマキを信じるし、そんなマキを尊敬してる、、、俺なんかにもったいないぐらいのオンナだよ、、、心からそう思ってる、、、」
「本当?なら、、嬉しい、、、」
「俺を信じろ、マキも、、、」
「うん、ユウトのこと、信じる、、、」
二人は体を離し見つめあった。
「駅まで送るよ、、、」
「うん、、、ユウト、、、また誘ってくれる?」
「当たり前だろうが、、、」
「やったね、、、でも、考えてみたら、わたし達、初めてのデートだったんだね?」
「そうだな、、、これから俺達、何回デートするのかな?百回はするな、きっと、、、」
「えーっ、、、そんなに?」
「なんだよ、、、イヤなのか?」
「ううん、すごく嬉しいんだよ、、、次は何しようか?」
「マキのしたいことなら何でも、、、」
「ユウトのスケベ、、、」
「ええっ、、、何を考えてるのかな?」
マキの顔が真っ赤になる。
「もう、ユウト、、、大好きだからね、、、」
「俺も、、、」
二人は再び口づけをして駅へと向かった。
あの夜、ユウトを見かけて思い切って声をかけてよかった。
あれがなかったら、二人はこんな関係になれなかったかも知れない。
マユが導いてくれたんだと思う。
心の底から感謝するしかない。
マユの代わりにはなれないかも知れないが、ユウトに尽くしてあげたい。
そしてそれがユウトに対する恩返しにもなる。
わたしはユウトのためになら、何でも出来る覚悟がある。
マキは幸せをかみしめていた。
つづく
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