そして変えられたのは髪の色だけでは済まなかった。
自分の思惑通りにあしらうつもりが、赤子の手をひねるように、あの男の手管に飲み込まれてしまった。
ユウトの心には、もうすでに、こんなに汚された自分の居場所などないのかも知れない。
あの女と楽しそうに会話を交わすユウト、、、
まるで昔のわたしといる時のように自分をさらけ出している仕草、、、
遠目に見ても、二人が惹かれあっているのは明らかだった。
あの女、、、高校時代、二股をかけて騒動を起こした女に違いない、、、
確か本宮とかいう名前だった、、、
セックスしか頭にない、ノータリンだと思っていたが、1浪してうちの大学に、しかも医学部に入学したらしい、、、
色気ばかりの、やたら胸が大きいだけのオンナだったはずなのに、驚くほどキレイになっていた。
かなりスレンダーになって、それでも出るべきところは見事なくらい張り詰めているように見える。
カラダでは負けていない自負があるが、あの弾けるような、幸せそうな笑顔は今のわたしにはマネできない、、、
こともあろうにキャンパス内でユウトと抱き合っていた。
わたしは激しい嫉妬で身を裂かれるような気持ちだった。
ユウトを前にして、まるでこの世の誰よりも幸せそうな笑顔は、悔しいが今のわたしとは比べ物にならないほど輝いていると思ってしまう。
このオンナはマズい、、、
このオンナは見かけよりもずっと強い、難敵だ、、、
もう、ユウトからの歩み寄りを待っていたら手遅れになってしまう。
自分から積極的にアプローチしないと、、、
避けられてることなんか気にしている場合じゃない、、、
それにはまず、、、あのセックスだけが最高の屑男と完全に手を切ることだ、、、
ユウトには絶対にマットとカラダの関係を持ったことは知られてはならない、、、
コンパの出来事を知られている今、これ以上のことは致命的だ、、、
何とかうまいことゴマかして、ユウトの気持ちを取り戻すことだ第一だ、、、
そして、いざとなれば、、、あのマットですら夢中になっている、このカラダにモノをいわせて、、、
このマットに変えられたカラダでユウトを虜にしてしまえば、、、
ユウトとシテいたときより、ずっと自信がある、、、
千夏はユウトを取り戻すためなら、どんなことでもする決心をしていた。
つづく
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