互いに以前のように戻ろうと努力を重ねてゆく。
男女の想いを押し殺し、少しずつ関係を元に戻していく。
千夏のためにもそうしなければならない。
時が経つにつれ、ぎこちなさも次第に薄れていく。
前のように先輩後輩のバカ話も交わせるようになっていった。
でも時折見せるクルミのどこか寂しげな表情に気付くこともあったが、ユウトはあえて素知らぬふりを続けていた。
それにしても千夏はすごいと思う。
まるで何ごとも無かったかのようにクルミにも接している。
千夏にオンナの強さとしたたかさを感じてしまう。
それは裏を返せばユウト達への信頼と自分への自信なのだろう。
そんな千夏が治験の立ち会いで一日部屋を留守にすることになった。
朝から翌日の昼まで帰って来ない。
そんなこともあり、たまには夕飯を外食にしようと考えていると、たまたまキャンパスでクルミに出くわした。
「ねえ、ユウト君、今晩千夏居ないんでしょう?二人で外食しようよ、、、」
あの事へのこだわりを互いに払拭したと思っていたユウトは誘いに応じた。
この日のクルミは珍しく肌の露出の多い出で立ちをしていた。
タイトな装いが抜群のスタイルを際立たせる。
小顔で美貌を誇る顔立ちと、丸みの強い豊満な胸にどうしても男の視線が集まってしまう。
もしもユウトが同席していなければ、間違いなくナンパされているはずだ。
そんな魅力的な女性を異性として意識しないことは、やはりかなりキツイものがある。
それで無くても、この服装に隠された素晴らしいカラダを一度とはいえ、隅から隅まで堪能したことがあるのだから、、、
このまさしくスゴイ女に初めてオンナの歓びを教えたのは自分だと思うと顔がニヤけてしまう。
そんなユウトに、なぜかクルミが頬を染めて
上目遣いで見つめてくる。
いかん、いかん、、、
自分でも気づかないうちに、いやらしい目つきでクルミの顔やカラダを、特に胸を見ていたかも知れない。
スケベ心を振り払い、クルミのことを先輩として、そして友人として接するように心をくだく。
それを知ってか知らずかクルミもあくまで友人としての態度を崩さなかった。
だが食事が進むにつれ、次第にアルコールの量が増えていった。
大丈夫だからといいながら、明らかにペースが早い。
トロンとした目でユウトを見つめ出し、胸元のボタンは外され、かがみ込んで話をするクルミの深い谷間はもちろん、ブラカップの刺繍まで覗けて見える。
「あの、、、見えてるんですけど、、、」
「見たくないんだったら、見ないで下さい、、、」
茶化すように言ってくる。
悪いクルミが顔を覗かせ始めている。
「ふん、なにさ、、、全部、見たくせに、、、わたしのオッパイ、たくさん褒めて、、、イッパイ舐めたくせに、、、」
「クルミさん!勘弁して下さい、、、」
「勘弁出来ないな、、、今日はちゃんと部屋まで送るんだぞ、、、」
本当にクルミはできあがってしまっているのか?
いずれにせよ、こんなクルミを一人で返したら、どんな目に遭うか知れたものじゃない。
憎まれ口をたたきながらも、ほとばしるような色気がだだ漏れだ。
「ユウト、、、ゴメンね、、、わたし、嬉しくて、酔い過ぎちゃった、、、」
今度はデレの方かよ、、、
くそっ、可愛いし、やっぱエロいよな、、、
ユウトは邪心を振り払い、抱えるようにしてタクシーに乗りこんだ。
酔ったクルミが身を傾けてくる。
柔らかな感触が肘に当たる。
「ユウトのエッチ、、、」
「そんな、、、俺、なんにも、、、」
「だから、エッチだって言うの、、、」
言ってることが分からない。
「胸ぐらい、いくら触ってもいいのに、、、あんなに夢中になって吸ってたくせに、、もう飽きたのか?」
「クルミさん、、、聞かれてるって、、、」
タクシーの中だと分かってるのだろうか?
「ふん、ちゃんと部屋まで送るんだぞ、、、それからエッチは絶対しないからな、、、」
ホッとする。
本当は少しだけ残念だけど、、、
この調子だとクルミはもう吹っ切れたに違いない。
良かったのやら、残念なやら、、、
まあ、良かった、、、ことでOKかな、、、
タクシーを降りて部屋へと向かう。
クルミに請われて寝室まで連れて行く。
ベッドの端にクルミが腰を下ろす。
「ユウト、、、お水をお願い、、、」
ユウトがペットボトルを持ってベッドに戻ると、クルミは横たわっていた。
「クルミさん、、、大丈夫?」
返事がない。
心配になって顔を覗こうとすると、いきなりユウトの首に両腕をまわしてきた。
「クルミさん?」
シャツの前がはだけられ、ミッシリと量感のある乳房がたわんだ。
下から抱きついてくるクルミが耳元で囁いてくる。
「ユウトのこと好き、、、ああっ、大好きなの、、、あの日のことが忘れられないの、、、」
あの日の記憶、、、
初めてオンナの歓びを知ったクルミのカラダ、、、
胸に押し付けられる豊満な感触がその思い出を呼び覚ます。
「クルミさん、、、さっき、エッチはしないって、、、」
「さっきまでは、そのつもりだったの、、、
でもユウトと二人きりになったら、、、もうわたし、ガマン出来ないよ、、、」
「クルミさん、、、ダメだ、、、」
最後の抵抗を試みる。
「今夜だけ、、、千夏に内緒で、思いきり抱いて、、、千夏のことなんか忘れて、二人きりで思
いきり愛し合いたいとずっと思ってた、、、」
つづく
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