ゴールデンウィーク明けのキャンパスを歩いていると、声をかけられた。
「ユウト先輩、、、」
えっ、誰だ、一年生か、、、あまりそんなふうに呼ばれたことないけど、、、
誰だっけ?
ショートボブの黒髪、小顔に目が大きめの整った顔立ちで、165ほどの身長、手脚もすらりと長い。
あか抜けした美形だ。
七分袖のゆったりめのボーダーにピッタリめのジーンズが健康的な色気を漂わせる。
「本宮か?」
「正解、、、」
嬉しそうにユウトの腕にまとわりついてくる。
「お前、どうしてここに?」
「だって、わたしユウトの後輩になったんだよ、、、」
「えっ、、、」
失礼だが高二のときの学力からは考えられない、、、
1浪したとしても、、、
「ふふっ、驚いてるねえ、、、ちなみに同じ医学部だよーん、、、」
「すげぇな、本宮、頑張ったな、、、」
「うーん、やっぱユウトに褒められるとメチャ嬉しい、、、」
「どうしてあの時、言わなかったんだよ?」
「だって、ユウトをビックリさせたかったから、、、でも、なかなか逢えなくて、正直焦ってた、、、今日は超ラッキーって感じだよ、、、」
「それ、本当かよ?」
「本当だよ、、、そのためにわたし、ずっと頑張ってきたんだから、、、」
「そうか、、、そう言えば本宮、髪型変えたよな?」
「分かる?」
本宮は両腕を組み、その上に乗った胸が強調されてしまっている。
こいつ、痩せたのに胸はそのままというか、更に大きくなってね?
そんな気がする、、、
一度も実物は見たことないけど、、、
メチャクチャ高さがあるんですけど、、、
あまりの迫力に目がいってしまう。
腕を組むのをやめてくれー
「どうよ、、、似合う?」
「すごく、、、似合う、、、」
「ユウトのエッチ、、、おっぱい見て、似合うってなんなの?」
「違うって、髪型だって、、、」
「本当に?」
「本当だって、、、すごく似合ってるって、、、それに俺、黒髪好きだし、、、」
「そんなの知ってるよ、、、ちなみに胸も変わったよ、、、フフッ、、、どんなふうに変わったか、後で見る?」
「からかうなよ、、、俺、見たことないし、、、見ても分かんないし、、、」
「そうだよね、、、でもわたしの想像の中ではユウトに何回も見せてるし、、、」
声が小さくなる。
顔が赤くなるのが自分でも分かる。
「へっ、なんか言った?」
「ううん、ねえユウト、、、合格祝いが欲しいな、、、」
「おおっ、いいぞ、、何でも言ってくれ、、、」
ユウトがわたしの合格を心から歓んでくれているのが分かる。
わたしはユウトのそういうところが大好きだ。
つづく
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