ユウトは当然クルミとの関係も清算するつもりでいた。
そのつもりでクルミの部屋を訪ねていた。
やはり二人の関係を千夏に告げたのはクルミだった。
クルミは謝罪をしてきたが、ユウトには責める気はなかった。
全ては自分の責任だ。
そして二人の関係も終わりにしようと告げると、クルミは頑なにそれを拒み必死に食い下がってきた。
こうなったのは自分の責任だから、ユウトををこんな状態で一人になんて出来ないと言ってきた。
ユウトが一人になって自分を見つめ直したいと告げると、その中には千夏との復縁もあり得ることなのかと尋ねられた。
ユウトは答えなかった。
確かに今は考えられないが、あれだけの女性だし、まだ愛している、、、
未練は当然のようにある。
その思いを見透かしたかのようにクルミはある事実を告げてきた。
これは千夏とわたしの秘密でユウトいは一生黙っているつもりだったと前置きをして、、、
そして、、、新歓コンパでの出来事をユウトに話し始めた。
衝撃的な話の内容だった。
にわかに信じることが出来なかった。
かつては、その操を俺のために守ろうとして、大ケガまでしたあの千夏が、まさかそんなことを、、、
そう告げると、クルミは男のサインした念書を持ち出し、ユウトに見せた。
そして、それが事実であることにユウトは改めてショックを受けていた。
確かにこの出来事は事故のようなものかも知れない。
そして千夏は最後の一線は守り通した、、、らしい、、、
しかし、クルミすら、その口調は明らかにその事実を疑っていた、、、
酔わされてホテルに連れ込まれたと聞いたときは相手に対して激しい怒りを覚えていた。
初めは拒み通した千夏に、何も出来ない自分に歯痒さを感じながらも安堵した。
けれど、、、その後は、、、
酔っていたとはいえ、自ら胸を見せて、、、本人曰く、訳の分からないうちにキスをして、、、カラダへの愛撫を許し、セックスを拒むためとはいえ、フェラチオをした。
ただコンパで隣に座っただけの男に、、、
顔射されて、今度は抵抗もせず、シックスナイ
ンをして男を再びイカせ、その汚らわしいザーメンを飲んで、自らも絶頂した、、、
男とのセックスを受け入れる気になってしまったが、男がシャワーを浴びている最中に怖くなって、ホテルを飛び出し、最後の一線は何とか守り通した、、、
確かに千夏の言葉は信じたい、、、
しかし、そうだとしても、、、これが一線を守ったと言えるのだろうか?
ユウトはそれをクルミにも告げた。
クルミもそう思うと言った。
そして、、、確証はないが、男の態度から見て、最後までシタと思うと口にした。
でも千夏のことを信じたいとも言った。
相手に対して、そして千夏にも怒りが湧いていた。
でもそんな権利がないことも分かっていた。
千夏は結局は自分の意志で気持ち良くなることを選んだ、、、
自分と同じだ、、、
クルミとのセックスを受け入れた、、、
ただ違うのは、自分はクルミのことが好きだった、、、千夏は会ったばかりの訳の分からない男、、、
どちらも許されないことだとは思う。
クルミは千夏が全てをユウトに打ちあけるつもりだったのを自分が止めたと言って千夏を庇った。
それを責めることは出来ない。
クルミの言うとおり、許したとしても一生忘れないと思う。
そして苦しみ続けたと思う。
それだけ千夏を愛していたから、、、
落ち着きを取り戻してくると、なぜかまるで憑きものが堕ちたように千夏への未練が薄まっていた。
まだ心の奥底では千夏を愛しているとは思う、、、
でもこれから先、千夏が俺を許してくたとしても、元に戻る気はまるで無くなっていた。
千夏は辛い思いをして苦しんだとは思う。
でも、ユウトは自分のことは棚にあげていると思いつつも、他の好きでもない男のザーメンを飲み干し絶頂し、本当にシタかは分からないが、セックスを自らも求めた千夏を汚れたオンナと感じるようになってしまった。
はっきり言って、今は千夏の顔を見たいとも思わない、、、
自分は心の狭い人間だと思いながらも、その気持ちをクルミに告げていた。
つづく
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