「もういい、やめろ、ナオキ、、、カナコはもうお前とは逢いたくないそうだ、、、諦めろ、、、」
「そんなの口だけだ、、、俺に抱かれたら、また元に戻る、、、」
「イヤだ、絶対に、、、これ以上、つきまとったら、警察にいってやる、、、」
「そ、そんなこと、、、」
さすがにナオキは怯んでいるようだ。
「ナオキ、もう諦めろ、、、そんなことになったら、お前、もうお終いだぞ、、、」
「くそっ、、、このクソが、、、」
ナオキは忌々しげにこの場を立ち去った。
「あんなヤツじゃないと思ってた、、、」
「、、、ユウト、、、本当にごめんなさい、、、わたし、酷い事を、、、でも本気じゃ無かった、、、」
じゃあ、どこまで本気だったんだ?
この女は俺とのデートを切り上げ、ヤツとセックスしにいった。
本気でなければ、そんなことは絶対にしないはずだ、、、
でもこれでハッキリと区切りがついた。
「もういいんだ、、、お前のことは忘れたよ、、、でも、どうしてこんな所で?」
「ユウトを待ってたの、、、そしたら、アイツがいきなり来て、、、ユウトが助けてくれて良かった、、、ユウトがいなかったら、わたし、きっと無理やり、、、」
「そうか、、、早く帰った方がいい、、、一人で大丈夫か?」
「ムリかも、、、なんか、怖い、、、」
「分かった、、、送るよ、、、」
周りはもう薄暗い。
二人は並んで歩いていた。
あの頃のように、、、
ユウトのことだけを考えていた頃、、、
ユウトと初めてキスをして、それ以上のことを求められるのをずっと待っていた。
それなのにわたしは自分から汚れていった。
ユウトと歩きながら、あの男のことを考えるようになっていた。
そんな自分が許せない、、、
こんなわたしなのに、、、ユウトは優しくしてくれる、、、
あの日に帰りたい、、、
それが出来るなら、どんなことだってする、、、
「どうして、、、こんなに優しいの?」
カナコは涙ぐんでいるようだった。
「そんなことないさ、、、」
「わたし、バカだった、、、ねえ、ユウト、、、わたし、もう一度ユウトとやり直したい、、、」
「無理だよ、それは、、、」
「やっぱり、許せない?」
「俺、カナコのことが好き過ぎたんだよ、、、だから許せなかった、、、」
すごく悔しい、、、、
そして辛い、、、
「もう、、、好きじゃないよね?」
「そうだな、、、好きじゃない、、、」
ハッキリと断言された。
分かっていたことなのに、、、
ユウトを他の女に取られてしまう。
カラダが心がたまらく痛みを覚える。
マユとルミナ、他の女の顔が頭に浮かぶ、、、
もうユウトの心には他のオンナがいるのかも知れない、、、
「マユと、、、ルミナとはどうしているの?」
最近よく目にする光景、三人で仲良くしている、、、
あの中にわたしもいたはすなのに、、、
ユウトの隣はわたしの場所だった、、、
「二人とも、俺を支えてくれているよ、、、大切な友達だ、、、」
「そう、、だよね、、、」
わたしはもうその中に含まれることはない、、、
玄関まで送ってくれた。
母の美子が出迎えてくれた。
「あら、ユウトくん、、、久しぶりね、、、」
驚いた表情を浮かべている。
おそらく事情を知っているのだろう、、、
「上がっていって、ユウトくん、、、」
「いいえ、、、もう遅いですから、帰ります、、、お邪魔しました、、、」
「そう、、、また、いつでも来てね、、、」
家を出てしばらくあるくと、美子が追いかけて来た。
カナコの母親とは思えないほど若々しくて、キレイな人だ。
髪型や体型もカナコにそっくりで、色気を感じさせる大人のオンナ、、、
ユウトは前からそう思っていた。
もう美子さんと逢うことはないかも知れない、、、
それなのに、、、
「ユウトくん、、、今度、話したいことがあるの、、、いいかな?」
二人は連絡先を交換した、、、
つづく
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