「まあ、いいや、、、それでダブルデートのとき、相手交換どういうのはどうかな?」
「えっ、、、どういうこと?」
カナが怪訝そうな顔をして尋ねてくる。
「だからさ、、、四人でデートした後、時間を決めてパートナーを交換して別々に行動するってこと、、、」
カズヤの突拍子もない提案に沈黙が流れる。
「面白そう、、、わたしはいいわよ、、、」
ノリコが応える。
「でも、、、そんなこと、、、わたしは、、、」
カナは頬を赤らめ、タカヒロに視線をやって言い淀む。
「カナ、お前、、、なんかエッチなこと考えてるだろう?」
「えっ?」
「もちろん、そういうことは一切禁止、、、当たり前だろう?」
「そうだよ、、、わたし、カズヤがヘンなことしてきたら、思いきり殴るからね、、、」
「お~、こわ、、、」
絶対にエッチなことするつもりだ、、、
カズヤの考えていること、、、
二組に別れた後、わたしたち、、、セックスをして、、、何食わぬ顔をして恋人たちと再び合流する、、、
考えただけでカラダが熱くなって濡れてしまう。
「そ、そうだよね、、、わたし恥ずかしい、、、少しヘンなこと考えてた、、、ゴメン、、、」
かなは恥ずかしそうに頬を染め、上目遣いにタカヒロを見つめている。
「じゃあ、カナはOKだな、、、タカヒロは?」
「うーん、、、ノリコがいいなら、、、」
「よし、決まりだ、、、今度の日曜、お楽しみ、、、」
タカヒロはあまり気が進まないようだ。
ノリコはドキドキしながらカナの様子を探っていた。
カナの頬はまだ赤い。
嬉しさを隠しきれないのが手に取るように分かる。
やっぱりタカヒロのことがまだ好きなんだ、、、
カズヤもそう言っていた。
そんなことだから、彼氏がわたしに夢中になるんだよ、、、
心の中で優越感に浸る。
ひょっとしたらカナはタカヒロを誘惑しようとするかも知れない。
少しだけ不安になる、、、
二人がキスをして、、、そして、カラダを重ね合う、、、
絶対にイヤだ、、、
自分ことを棚に上げて嫉妬に身を焦がす。
でもタカヒロは大丈夫、、、
カズヤとは違う、、、絶対に、、、
二人ともわたしのもの、、、
誰にも渡さない、、、
そんなノリコをエリがずっと見つめていることを気付いていなかった。
冷たい醒めた視線だった。
「あまり調子に乗らない方がいいわよ、、、」
耳元でそう言ってエリはミツアキと教室を出ていった。
「えっ?」
聞き違いかと思った。
一瞬ドキリとしたがヤキモチを焼いているのだと合点した。
エリだってまだタカヒロが好きなことは分かっている。
だからミツアキと付き合わないことも、、、
二人の美女を出し抜いていることが心地いい、、、
わたしはこの状況を楽しむだけ、、、
つづく
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