数日後、学校帰り六人はカラオケに向かった。
それぞれが歌い時間は過ぎていったが、この日は今ひとつ盛り上がりに欠けていた。
その中、二人だけがはしゃぎ回り、浮かれていた。
今もその二人、カズヤとノリコが体を寄せ合い、イチャつくようにデュエットしていた。
「いやぁ、エッチ、、、ヘンなところ触らないでよ、、、」
そう言いながら少しも嫌がっているようには見えない。
「触ってないって、、、デュエットしただけだろう、、、」
「ウソ、、、オッパイ、触った、、、」
「あれ、、、もしかして、、気持ちよかった?」
おちゃらける二人を醒めた視線でみんなが見ていた。
しらけたムードが漂っているのを、ノリコはようやく気付いた。
タカヒロが冷たい目で自分を見ている。
マズい、、、調子に乗りすぎた、、、
慌ててノリコはカズヤと距離をとる。
「はーい、そこの二人、、、サカるのやめてくれる?」
あきれ顔のノリコが告げた。
「ちょっと、、、ふざけていただけでしょう、、、サカるって何よ、、、」
「本当に胸触ってたよ、アナタたち、、、まあいいわ、、、ハイハイ、カラオケはお終い、、、これから裁判を始めます、、、」
「だから、、、偶然だって、、、それに裁判って、何よ、、、」
「タカヒロとカナが陪審員、ミツアキは裁判官、わたしは検察役をやります、、、」
そう言ってエリは二人を蔑んだ目で見つめた。
「ノリコとカズヤは被告人です、、、罪状は、、浮気及び友人への裏切り行為、、、」
「何、、、言ってる、の、、、」
ノリコの顔が青ざめる。
「ふ、ふざけるな、、、冗談だよな?」
カズヤは逆に顔色を紅潮させていた。
つづく
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