「タクシー1台大至急、上級様だ。」
駅長は、ホームが混雑しているから、他で射殺するからと彼女にタクシーを呼ばされたのである。
「上様、ご都合宜しければ。ハイハイ、かしこまりました。」
タクシーは、上級国民専用車だから、リムジンである。
「運転手さん、上様のお屋敷まで、お願い。死刑囚を運ぶから急いで頂戴。」
道路には、放送が
「今から、上級様の車が通ります。道を開けて、道路は横断しないで下さい。」
と流された。
リムジンは猛スピードで飛ばしていた。
(うわー、凄いスピードだ。)と彼は驚いたが、横断歩道は人が見えたので、
「運転手さん人がいるよ。止まらないと大変だよ。」
と言ったら、バレーボール選手が、
「坊や、大丈夫よ。見ててご覧。」
タクシーは、人を跳ね、また避けきれない車も破壊して走行したのである。
「上級国民が乗る車は、戦車でも来なければ、安全なの。簡単に言えば、装甲車と同じよ。避けない下級国民が悪いし、運転手さんも止まったりしたら、私への公務執行妨害で射殺なのよ。あはははー。」
タクシーを降りると彼女は、運転手に大金を渡し、
「ご苦労様。特別ボーナスよ。人殺しさせてごめんなさいね。あはははー。」
(上級国民に成るとこんなに立場が違うんだ。だから、ママは、妹の成績を見て上級国民に成れると確信して態度が変わった。俺はセンズリばかりして勉強しなかったから仕方無いか。トホホ。)
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