「拓哉さん天才だわ。この死刑執行人制度最高。」
妻はモニターを見ながら僕とセックスをして叫んでいた。
執行に立ち会う場合とそうでない時は執行人との人間関係で判断したのである。僕達が居ない方が面白い展開がある場合もあるからだ。
モニターは上司が死刑囚で部下が執行人だった。死刑囚は妻の小学校の同級生。妻を虐めてはいなかったが、彼女は同級生は全員死刑にした。あの辛かった過去が憎かった。坊主憎けりゃ、なんとか、ということわざと同じである。
死刑囚は全裸で手錠でかけられている。執行人も全裸だが拳銃を持っていた。
「あんなにお世話に成った課長を殺すなんて僕には辛すぎます。」
部下は泣いていた。彼の妻や子供達も泣いていた。妻はよく一緒にランチした課長の奥様を、子供達は優しい家庭教師だった課長の娘と息子を殺すのだ。
死刑執行人は人とは限らないのである。一対一や数が違う場合もある。
死刑執行人が大勢で射殺する場合だってあるのだ。例えば死刑囚が教師だったら、大勢の生徒に射殺させるとか。
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