妹の咲良は、会長の秘書だから会長宅に住み、18歳になると迷わず入れ墨を入れたのである。つまりヤクザに成ってしまった。小学生の時人殺しを覚えた時に決めていたらしい。
会長の秘書でお嬢様の義理の妹の彼女に逆らえる組員なんて誰もいなかった。また2mの身長が威圧感を与えていた。
もちろん入浴の際は、下っ端の組員が洗うのが当たり前。彼女はワザと背の低い者を付き人にしたのである。
妹は、
(近親交配の子で良かった。こんなに大きく成れた。私より大きい男なんてアスリート位だわ。
チビのヤクザに体洗わせる時が一番の楽しみ。)
40cmも低い組員は、仁王立ちの妹を必死に洗っていたのである。
妹は、ヤクザ成ると、格闘技のジムで体を鍛え、射撃も訓練した。会長の秘書だから有事の時に自分もボディガードに成ると心に決めたからだ。
組員は稽古の相手もやらないといけないから大変だった。
若い組員には、躾も兼ねて手加減しないから、
「咲良さん勘弁して下さい。コイツ死んじまう。」
と、他の組員が彼女を数人で制止するのは日常茶飯事であったのである。
※元投稿はこちら >>