「違うよ、、、本気だよ、、、」
頬を赤らめたミスズは、その瞳を潤ませていた。
「だって、、、お前、彼氏がいるだろう?」
ミスズには大学生と付き合っていたはずだ。
「今はいないよ、、、もう別れたんだ、、、」
「、、、どう、、して?」
「ソウスケのせいだよ、、、わたし、もうソウスケのことばかり考えるようになっちゃって、、、ソウスケのこと、好きなんだと気づいたから、、、」
必死になって訴えてくるミスズが、たまらなく可愛いい。
その艶やかな長めの黒髪に手をやり、優しく撫でつける。
「ソウスケは、わたしのこと、、、好きじゃないの?」
「好きに決まっているだろう、、、でも俺、ミスズのこと、大切な友達だと思っていたから、、、ずっとそんなふうに見ちゃいけないと思っていたから、、、」
「わたしもだよ、、、でも、わたし決めたの、、、今すぐじゃなくても、、、いつかきっとソウスケの恋人になるって、、、」
ミスズの指先がソウスケの唇に触れてくる。
ため息をついたミスズが頬を染めながら、そっと目を閉じる。
子供の頃からずっとミスズを見つめてきた。
どんどんキレイになって、女として輝きを増していく親友が、いつか好きな男が出来て、自分の前から去って行くことを、いつしか恐れるようになっていた。
目を閉じても、キレイで可愛いミスズ、、、
俺を信じきって、すべてを委ねてくれようとしている。
みんなは友情が恋に変わることは難しいというけれど、ソウスケはそうは思わない。
俺とミスズただの友情なんかじゃない、、、
一瞬チエのことがアタマに浮かぶ。
でも今はそれ以上にミスズの気持ちに応えてやりたい。
つづく
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