家のそばにマユが佇んでいた。
二人を見てハッとしたようだったが、躊躇わずに近づいてくる。
「何のつもり、、、あの人、、、」
ミスズが呟く。
「ソウスケ、、、二人で話がしたいの、、、」
「何言ってるの、あんた?」
いつもよりもずっとキツイ口調でミスズが言い放つ。
「幼馴染みには関係無い、、、恋人同士の話だから、、、」
「恋人同士?なによ、それ、、、よくも、そんな
こと言えるわね、、、」
「鳴海さん、、、俺はもうあなたとは関係無い、、、話すことなんか無い、、、」
もうマユではない。
ただのクラスメイトの鳴海さんに過ぎない。
感情を押し殺した冷え冷えとした声に、二人の視線がソウスケに集まる。
「ゴメンなさい、、、ソウスケ、本当にゴメンなさい、、、」
「謝って済むことじゃないでしょう、、、どうして、あんなことしたのよ?」
「寂しかったの、、、ソウスケに逢えなくて、すごく寂しくて、、、」
「あんた、寂しかったら、浮気するんだ、、、もう彼氏つくらない方がいいよ、、、犠牲者が増えるだけだから、、、、それにまた懲りもせず3Pって、なによ?SMとか痴漢とか、、、あんたキモい、、、」
「それは、、、すごく不安で、、、ソウスケに嫌われたらと思って、、、イヤなのに流されて、、、」
「わけわかんないよ、、、それ、、、」
「もういい、、、聞きたくない、、、帰ってくれ、、、」
「わたし、ヤマトと別れるから、生まれ変わるから、、、ソウスケのそばにいたい、、、、ソウスケのシタいこと何でもさせてあげるから、、、ナマだって、中出しだって、、、」
「アタマおかしいんじゃないの?呆れる、、、」
その時、マユのスマホが鳴った。
相手はマユの母親のようだった。
「なに?今、大切な話をしているの、、、、えっ、、、学校から、、、、そんな、、こと、、、、わかったから、、、今帰る、、、」
何かがあったようだ。
マユは落ち着いたら二人で話したいと言うと、慌てて帰っていった。
「何なのあの人、、、あんな人だったんだ、、、自分の言い訳ばっかり、、、」
「そうだな、、、もういい、、俺に見る目が無かったんだよ、、、それよりミスズ、メシ作ってくれるんだろう?俺、ハラ減ったよ、、、」
「そうだったね、スケベなソウスケちゃん、、、
ご飯にする?それともワ、タ、シ、にする?」
「うーん、、、ミスズにする、、、」
「えっ、、、ウソ、、だよね、、、」
ミスズの顔がみるみる赤くなる。
「ウソに決まっているだろう、、、バーカ、、、仕返しだ、、、」
「こいつ、、、コロス、、、毒盛ってやる、、、」
「そいつだけは、勘弁してくだせえ、、、」
二人でじゃれ合いながら家に入る。
大丈夫だ、、、ソウスケはもっと強くなったみたいだ。
ミスズはそれが嬉しかった。
つづく
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