道夫は理奈と幸弥の関係を一瞬疑ったが、カメラの映像を見るかぎり、理奈に男の影は一切無い。
ただ理奈が幸弥をオナニーの対象と見ているのは確かだ。
道夫は幸弥に会った。180近い長身で締まった体をしている。髪は少し長めで、何より清潔感があった。
少年のような幼さが残った、男にしてはかわいい顔立ちをしている。
性格もずるいところが無く、素直で、若者にありがちな力んだところがまったく無い。
これは女性にもてるはずだ、特に年上には。
道夫は幸弥が気に入った。
絶対に秘密を守る約束で、道夫は自分の歪んだ欲望をためらうこと無く幸弥に話した。
幸弥は初めは戸惑っていたが、ずっと憧れていた理奈先輩を抱けるかもしれない。
しかも夫公認のもとということもあって話にのってきた。
道夫は理奈が幸弥をオナニーの対象としていることは話さなかった。
幸弥の口から理奈に知れて、カメラのことに気づかれたくなかったことと、それを知って幸弥が無茶なことをするのを恐れたからだ。
道夫は幸弥に条件を突きつけた。
理奈の体と心を傷つけることはしない。
子供もいるし、家庭を壊すことはしない。
だから他の者には絶対に知られてはいけない。
でも、それが守れるなら、理奈がいくら幸弥のことを好きになっても構わない。いや、むしろそうなるように頑張って欲しい。
そして、隠し事をしたり、嘘は言わない。
あったことは全て道夫の耳に入れる。
そして、これを君に頼むのは、会ってみて、信用出来ると思ったことと、理奈が君を気に入っているからだと伝えた。
幸弥は嬉しそうに、ぜひやらせて下さいと言った。
道夫さん、いま世間で言う寝取られと言うやつですね。正直言ってラッキーです、あの理奈先輩を抱けるだなんて。ひどいことなんて絶対しませんと誓った。
ただ幸弥は自信は無いと言った。
理奈は絶対に誘いに乗らないと会社では有名だそうだ。
あんなに美人だし、胸も大きくスタイル抜群だから、いろんな男たちに誘われたが、みんな撃沈したらしい。
じつは自分も何度か食事や飲みに誘ったが、若い娘と行きなさいと軽くいなされた。
ご主人のことすごく愛してるんだなと思った。と言った。
道夫は嬉しかった。しかし、歪んだ願望は萎むことはない。
幸弥はかなり難しいと言った。
だからといって、酔わして無理やりということはしたくない、でも正攻法では絶対無理だと思う。
二人は話し合い、大胆に攻める計画をたてた。
連絡方法も完璧にきめ作戦を開始した。
理奈は欲求不満な状態が続いていた。道夫が忙しく、家にまで仕事を持って帰り、遅くまで自室にこもってパソコンをいじっているようだ。
道夫に抱いて欲しいが、あんまり無理は言えない。
理奈は我慢していた。
そんな理奈が最近ときめきを感じさせる出来事があった。
後輩の幸弥が熱い眼差しで自分を見ているのに気づいたからだ。
ときには胸を、ときにはお尻を
熱く見ているのを感じる。
他の男だとむしずが走るが、不思議と幸弥にはそんな気持ちにならない。
あんなにかわいい男の子がわたしを女として見ている。
ああ、わたしの方がずっと年上なのよ。それなのに、わたしが欲しいの?
理奈は思わず、顔が熱くなる。
ても、わたしには道夫がいるの。だから幸弥君だめよ、それはだめなの。
そう思いながら、理奈は高鳴る胸のときめきを止めることが出来なかった。
つづく
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