理奈は三田村と約束を交わした。
三田村と付き合う代わりに、マリンには今後、一切手を出さない。
高校を卒業するまで、二人のことは秘密にすること。
理奈と交際できることに浮かれた三田村は喜んで約束した。
他の女とはすべて手を切ると自分から言いだしていた。
理奈はそんなに他の女がいるのかと呆れてしまう。
そのうえ、あんなにつきまとっていたマリンのことを、理奈とは比べものにならないと平気で口にする三田村を見て、この人を心から好きになることはないだろうと確信する。
体だけ、体が三田村を求めているだけ。
理奈はそんな自分の体が悲しかった。
理奈は翌日、真也に別れを告げた。
真也は理奈を問い詰めたりしなかった。
恨み辛みをいっさい言わず、黙って受け入れた。
ただ、別れぎわに、ひと目で分かる無理に作った、笑い顔を見せながら、俺はこれからもずっと理奈の友達だからと言って去って行った。
自分は大切な人をどんどん失っている。
しかも、すべて自分のせいで、、、
理奈の頬に涙が伝っていた。
つづく
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