「同じ職場の子だよ」と言うと、ひとみは抱き付いた腕の力を抜き…
「同じ職場の子と抱き合ったの?」と洗濯機の上に置いたシャツを指さし…
「胸元にリップが付いてる」と寂しそうな声で言った。
「ごめん…。」と私が謝ると「言い訳しないんだ?」と笑い「…いいよ」と私の背中にキスをして脱衣所から出ていった。
私がリビングに行くと「お腹空いた~」と普段通りのひとみが食事の準備をしていた。
「怒らないの?」と私が聞くと「苦しい言い訳するのかなぁ…と思ってたけど、しなかったから怒らない」と笑い、椅子に座った。
私は食事をしながら、今日あった事を全てひとみに話した。
「私も、ひさしみたいな素敵な上司欲しかったなぁ…」と言い、皿に残ったトマトを口に入れると「私ならキス我慢できないけど…」
そう言いながら笑い、グラスに残っていたビールを飲み干し、食器を片付け始めた。
寝る準備を済ませ、ベッドに横になる。
すると隣に来たひとみが「今日、悶々として寝れないんじゃない?」と笑う。
「そんな事ないよ」と言うと「洗濯機の中の脱いだパンツ、我慢汁でいっぱい濡れてたよ?」と耳元でコソコソ囁く。
笑う私に「今、生理だから口でしてあげるね…」と私のパンツを下ろしペニスを咥えるひとみ。
いやらしい舌使いに、すぐに硬くなるペニス。
「んん…」とひとみが漏らす声と、ジュポジュポ…と舐める音が部屋に響き…
程なくして、ひとみの口の中に精子を出した。
尿道の膨らみに指を滑らせ、精子を絞り出すようにして吸い取り、ゴクリと飲み込む。
ひとみは「良く眠れそう?」と聞きながら私のペニスを拭き、パンツを上げた。
「ありがとう」と言うと、ひとみは私の腕の中に入り「おやすみ…」とキスをして目を閉じた。
次の朝。
目が覚めるとカオルの匂いが…。
視線の先にはドレッサーの前に座り、仕事に出かける準備をしているひとみの姿。
「この匂い…」私が呟くと、オレンジ色の液体が入った逆三角形の小瓶を見せ…
「トレゾァの香りで起きたの?」と鏡越しに私を見て笑うひとみ。
「私も昔これ付けてたの」と言い…
「ひさしが私に内緒であの子と会っても、すぐ匂いで分かっちゃうから……私も付けたら匂い分からなくなるかなぁ?…と思って」とピアスを付けながら呟いた。
「え…」と戸惑う私に「じゃぁ、行ってきま~す」と笑顔で手を振り部屋を出て行った。
私はその日からまたしばらくリモートワーク。
カオルと顔を合わせる予定も無い。
ひとみの優しさと気遣いに心を締め付けられながら、夏色に染まる空を眺め、私は煙草の煙を燻らせた。
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