「で、俺に800万だせと?」
「うん」
ナスオはヒナの家の借金の件をフジオに話した
「で、俺もしくわ会社に何か利益はあるのか?」
「それなんだけど・・」
ナスオは開いたPCをフジオに見せた
「社長どうするつもりだぁ?」
「すいません もう少し もう少し待って下さい」
上野家のマンション
上野ヒロユキ 妻のヒメカ娘のヒナ
三人の眼の前には 四人の男達
男達は闇金業者
「もう少しもう少しって 利息すら払えないじゃないですか」
「・・・」
なにも言えず下を向くヒロユキ
「こっちも慈善事業じゃないんでね」
「ですが・・もう少し」
ここで 若い男の一人が叫ぶ
「テメー いい加減にしやがれ!」
「やめろ」
上司と思われる男が諌めた
「社長 払えないんでしょ?」
そう言って男は 怯えている ヒメカとヒナの方へ眼を向けた
他の三人が後ろでニヤニヤと笑っている
男がヒメカに近づく
「奥さん・・美人だねぇ」
「やめろぉ!」
ヒロユキが叫ぶと若い男がヒロユキの髪を掴んだ
「言葉遣いに気をつけろ」
「や、やめて下さい つ、妻と娘は・・」
男はヒロユキの言葉を無視するように ヒメカの顔を掴み
「奥さんがその気になったら 借金なんて直ぐに返せるぜ」
そう言って下卑た笑いを浮かべた
「お、お願いです やめてください」
ヒロユキが土下座する
男の一人がヒロユキの頭を踏みつける
「テメーが 金 返さねえのが悪いんだろが!」
「奥さんなら 稼げるぜ」
男達がニヤニヤと笑いながら ヒメカに近づく
踏みつけられているヒロユキから状況は見えないが カチャカチャとベルトを外すような音が聞こえる
「やめてください やめてください」
男の一人がヒナを見た
「お嬢ちゃんは 高校生かなぁ」
そこで 怯えて声も出せなかったヒメカが叫んだ
「お願いです 娘だけは 娘だけは」
そう懇願した
「娘・・だけ?」
上司の男はニヤリと笑う
「奥さん・・覚悟が出来たのかな?」
男二人がヒメカを押さえつける
ヒロユキの頭を踏みつけていた男が髪を掴み ヒロユキの顔を引き上げた
上司の男はヒロユキの眼の前で嫌がるヒメカの顔を舐め始めた
男達の中にはすでに勃起している者もいる
「や、やめてください」
ヒロユキは力無くそう言うしか出来なかった
「お嬢ちゃんだって 彼氏とヤリまくりなんだろ? ママの後で タップリ遊んであげるからね」
ヒメカの顔を舐めていた舌が 唇を舐めてゆく
男の手がヒメカの豊かな乳房にかかる
一瞬だがヒメカの舌が男の舌に絡まったように ヒロユキには見えた
(ま、まさか)
ヒメカの抵抗している姿を見て 見間違いだと思い直した
男の手はヒメカの乳房をゆっくりと揉み始める
その時 インターフォンが鳴った
男達の動きが停まる
「出ろ」
上司の言葉に男が出た
「なんですか?」
「あのぉ 社長いらっしゃいませんか?」
「どんなご用件でしょう?」
「お金を持って来ました」
金という言葉に男達は顔を見合せた
「入れろ」
フジオは部屋へ入り 一瞬で全てを理解した
部屋に居る全員がフジオを見つめる
「社長 やっとお金ができました」
フジオの言葉に戸惑うヒロユキ
それもそのはず 二人はまったく面識がなかった
フジオが軽くウィンクする
「あ・・あぁ」
ヒロユキが戸惑いながら返事をする
「アンタ 社長とどういう関係?」
男が尋ねる
「昔 お世話になりましてね」
お金を払い終える
「釣りは・・」
「わざわざ来ていただいたお車代に・・どうぞ」
借用書を受け取る
「これでもお・・」
「ああ 俺達もそこまで悪じゃないんでね 金さえ返してくれりゃ」
男がニヤリと笑い フジオの耳元で囁く
「あの奥さんは・・ちょっと惜しい気がするがね」
そう言って フジオの肩をポンと叩き 部屋を出て行った
「ありがとうございます ありがとうございます」
何度も礼を言うヒロユキ
緊張が解けたヒメカが泣きじゃくるヒナを抱きしめている
「あのぉ・・失礼ですが どちら様でしょうか?」
「あぁ 申し遅れました」
フジオが名刺を差し出す
「え!う、海山商事の・・目黒・・社長」
フジオはヒナに眼を向ける
「目黒ナスオ・・知ってるね?」
「は、ハイ」
いろいろと話しをした
「この御恩は・・」
「おっと 勘違いされては困るので言っておきますが 私はこのお金を貸したんですよ」
「は、はい」
「利息は取りませんが きっちり返していただきます」
「も、もちろんです」
「で・・話しなんですが・・」
フジオはヒメカを見た
「奥さん うちの営業所で働きませんか?」
「え?」
「営業所の事務兼雑用で人を募集しているんです」
「は、はぁ」
「パートよりは 稼げると思いますよ 給料の一部は返済にあてて・・」
戸惑いを見せるヒメカ
「まぁ 返事は後日・・でも早いうちにお願いします」
その後談笑してフジオは帰った
(に、しても なかなか色っぽい 奥さんだったな)
正直 フジオは 乱れ髪のヒメカに少し欲情を覚えていた
つづく
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