うずくまり「ビクッ。ビクッ」小刻みに震える個体。「なっ…あっ…れっ…てっ…人間じゃっ…ねぇよなっ…!?」唖然とする私。すると「グッ。グッ。グッ」その個体が動き出し「ウオォォォッ」絶句。姿を現したのは全身がシルバーの宇宙人。私を見つめ「ここはっ…あぁっ…すみませんっ…地球の方ですよねっ…!?」「うおぉぉっ!」心臓が止まりそうだったが、「はっ…はいっ…そっ…そうですがっ…!」
昔テレビで釘付けになった戦隊ヒーローのようなウェットスーツ姿。その生物には大きな目が二つあるだけ。「あのぉっ…私っ…宇宙人でしてぇっ…実は彼氏にフラれて…傷心旅行中に電磁波トラブルが発生して…UFOから飛び降りたんですっ!」「はぁ…ぁっ…!?」「翻訳機能が起動しているので…言葉は通じていると思うのですが…?」「あっ…はっ…はいっ…通じてますっ…!」「ちなみに私の名前は…アンジェリーク・ジュンです…ジュンと呼んで下さい!」「えっ…ジュっ…ジュンってっ…外見と名前がっ…激しく違いすぎっ…!!」と思いながらも、「おっ…お茶を出しますね…」「あぁっ…すっ…すみませんっ…!」お茶を注ぎトレーに乗せた二つの湯呑み。歩く度に「プルッ。プルッ。プルッ」手が震え、「カタッカタッ」音と一緒に表面が波打つ。
テーブルを前に正座する「ジュン」その姿に、「意外に…礼儀正しい…ヤツだなぁっ…いやっ…だけど…やっぱっ…つーかっ…ナンで俺っ…宇宙人とっ…お茶をっ…!?」
そんな事を考えながら「ジュン」の目の前に湯呑みを置いた瞬間。「ゴトッ」手が滑り「バシャッ」「うおぉぉっ…やっ…やべぇっ…!」テーブルに両手をつけ、「ごっ…ごめんっ…手が滑ってっ…!」何度も頭を下げた。
焦りまくりの私。「拭くものっ…拭くものっ…!」「ジュン」は濡れた右手を見つめながら、「ありゃぁ…濡れてしまいました…」「本当にゴッ…」私が誤っている途中。「いえっ…いえっ…いえっ…大丈夫ですっ…チョッと失礼しますね…」「ベリッ。ベリッ。ベリッ」「ジュン」は濡れた皮膚を破り始めた。「ぐえぇぇぇっ…!」びっくりする私。「ふうぅっ…!」
※元投稿はこちら >>