「目と目が合った瞬間から。好きになる事も有るって言うでしょ」「何の話だよ」私が「ボーッ」とマリエを見つめていると、「どうしたの。見とれちゃって」「はぁっ。バッ。バカッ。ナニ言ってんっ」「ふぅん」「ズイッ」マリエの顔が私の目の前に。「なっ。ナンだよっ」「ウフッ」マリエは微笑み、「これで買い物は終わり。帰りましょ」建物の外に出ると、「ねぇ。こんど龍宮城に招待するわ」そう言い残したマリエ。私は意味が解らなかったが、その後の言葉が思い浮かばず「じゃあねっ」私達は別れた。
それから一ヶ月ほどが過ぎ、マリエからドライブに誘われた。私が駅前で待っていると、マリエの愛車。白いコンパクトワゴンが目の前に止まった。助手席の窓が降りると「お待たせ」久し振りに乗る女性が運転する車。マリエは結構な度合いで警察の御世話になっているらしい。街道を走っていると高速道路の標識。そこを入ると本線を下り方面へ。「今日は龍宮城へ招待するわ」車は次のインターで降りた。そこは私が以前に住んでいた街。車をコンビニに停めると、「少し待ってて」車を降りるとコンビニの中へ。暫くして小さなレジ袋を持ち「それじゃ。行きましょ」「何処へっ」マリエが右手の中指で何かを指差し、私は追うようにマリエの指差す方角を見た。そこにはラブホテルが。「あれが龍宮城よ」
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
※元投稿はこちら >>