美怜が話し始める
出張中の孝太郎から電話があった
机の書類を営業部の風間部長に届けてほしいと
結婚まで勤めていた会社 見知った顔と軽く挨拶を交わしていると風間がやってきた
「やあ すまないね」
「いいえ~」
書類を渡し帰ろうとする美怜に風間が声をかける
「お礼と言ってはなんだが 食事でもどうだい?」
「え?いやぁ・・・」
「近くにイタリアンができたんだ 行ってみたかったんだが 1人で行くのもね 最近は部下も誘いづらくてね」
「はぁ」
「田所君出張中だよね 奥様もたまには息抜きしないと!」
そう言ってウインクする風間に
思わず頷いてしまう美怜
イタリアンレストラン
食事をしワインを飲んでいると
少しフラフラしてきた
「酔ったのかい?」
風間に支えられる
「だ 大丈夫です」
強烈な眠気に襲われる
気がつくと全裸でベッドの上にいた
慌てて毛布で身を隠す
「気がついたかい?」
「ど どう言う事ですか?」
「え?君が誘ってきたんだろ」
「私が?」
「そうだよ」
風間は携帯をみせる
そこには風間のキスを受け入れる美怜の姿が
「な!」
「この後 美怜君が 寂しいと」
そんな・・・
浮気をしたいとも まして風間に好意をもった事もなかった
「僕が嘘をついてると?」
何も言えずにいる美怜
「田所君も頑張っているからね 僕も期待してるんだよ」
孝太郎の名前を出され身体が震えた
「美怜君もうちに勤めていたんだから 僕がどう言う立場に居るか知ってるよね?」
風間が近づく
「お 脅しですか?」
震える声の美怜
「まさか!しょうがないね 自分で誘っておきながら これかい?」
身を強張らせる美怜
「悪いようにはしないよ それに・・・」
風間は使用済のコンドームを美怜の目の前に出した
「一回も何回も一緒だろ?」
耳元で囁かれた
その後は薬とセックスで狂わされ撮影された
それからは・・・
「孝太郎の出張が増えたのもそれか?」
「だろうな 俺が出張の時は毎回だったらしい」
苦々しく言う
「しかも ここでヤッてんだぜ」
吐き捨てる孝太郎
「家で!か?」
「ごめんなさい ごめんなさい」
泣き崩れる美怜
「あ!」
脳揺れが起きる
(この女 今 謝りながらも濡れて下着を汚してやがる 風間とのプレイを思い出したか?薬の事か?謝る自分に酔っているのか? まさか美怜がこんな女だったとは・・・)
「ところで孝太郎 お前この画像とかどうやって手に入れた?」
「送られてきた 差出人はわからん」
(誰がなんの目的で・・・?)
「で?どうするんだ?」
「復讐する」
「や ヤメて!そんな事」
「お前!アイツを庇うのか!」
「違う!そうじゃない!危ない事はヤメて・・・ほしい」
(美怜 下半身が震えてるのは 孝太郎に怒鳴られたから じゃないよな)
「孝太郎 やろうぜ」
「え!お お前は関係・・・」
「ケッ!何年一緒に居るんだよ!親友を苦しめられて黙ってられるか!」
「俊二・・・」
「てか なんで俺に見せた?手伝って欲しかったんだろ?」
「いや・・・どうしていいかわからなくて」
「お前と美怜ちゃんの事は二人で決めろ 俺はとにかくあの三人が許せん」
「俊二!頼む!」
孝太郎が頭を下げる
「ヤッてやろう!」
「佐伯のためにもな!」
作戦を練った
ターゲットは当然風間
雑魚二人は・・・
「親父に話していいか?」
「槙原部長に?」
「ああ」
家で音声を満男に聞かせた
さすがに動画は見せられなった
「営業部の風間か?」
「えぇ」
「その取り巻きか?」
「石井と谷川だとか」
「たしかなのか?」
「はい」
「女の子は?」
「父さんならわかるかと」
「佐伯君の・・・経理の美咲さん?だったかな」
「ええ」
「うーん この二人はどうにでもなるが・・・問題は風間か・・・」
しばらく考え込む満男
「風間の奥さんは 海山の社長の娘だ ゆくゆくはヤツが・・・」
「なんとかなりますか?」
「する!・・・さ」
何故か満男はニヤリと笑った
初めて満男の裏の顔が一瞬見えた気がした
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