徹は、名古屋で開催されたエロゲーのオタク対象のイベントでは『未来の性産業』と題して講演した。
参加者は20歳代の男女だった。
現代日本は性に対して男女とも草食系が増加している。
数年前の調査では交際相手がいない独身者の割合が男性7割、女性6割。
30~34歳で、男性25.6
女性の31.3、性交経験がない。
だからと言って彼らが異性に対して興味がないわけではない。
寧ろ、異性に対する性欲は強い。
日に何回もオナニーしないと満足できない人も多い。
その対象が生身の人間ではないだけだ。
2次元の異性に向かっているだけだ。
確かに生身の人間の場合、本人の性欲解消だけでは済まない様々な面倒な面が生じる。
まず、好みの異性を探さなければならない。
会話を通じて互いの性格や趣向を理解しなければならない。
要するに、性交に至るまでに時間と手間とお金がかかる。
性交に漕ぎつけたとしても、気持ちにズレが生じないよう注意しつつ相手を悦ばせることに気を遣う。
相手がセフレだったとしても、だ。
相手の嫌な部分や汚れた部分を目にする。
すると一気に冷める。
その点で2次元の彼氏彼女は完璧だ。
綺麗だし自分に気を遣ってくれる。
自分だけが気持ちよくしてくれる。
が、この世界もこれからは2次元ではなく3次元へと移行する。
現在開発中だが、3D映像用の画面に専用メガネをかけると、ゲームやAVの登場人物の肉体を立体的に実感できる。
実際に眼前に人がいるかのような臨場感。
で、見る者は思わず中空に手を伸ばしてしまう。
手を伸ばせば触れられるというリアリティがある。
これにオナホ(バイブ)と乳首ロ-ターを装着する。
これに映像とBluetooth接続で連動させる付属品がある。
眼前の人物と実際にセックスしている感覚を味わえる。
まず男性用のAVの今後はどうなるか。
例えば、仰向けに寝た自分の躰を複数の女優に弄され犯される映像があるとする。
この映像にこの装置を連動させれば、自分の意思ではなく何度も絶頂させられる。
男性でありながら潮を噴かされたり失神したりすることも可能だ。
また、セックスドールと映像を連動させれば、自分の動きに合わせた映像化が行われる。
自分が好みのAV女優や好みの女の子の顔を女優の顔に当て嵌めてのセックスシーンを映像化することもできる。
女性用の映像化も可能だ。
官能小説の内容を現実に映像化できる。
主人公の女性側に自分を当て嵌め、実体験できる。
多くの女性が一度は抱く強姦願望を現実に体験できる。
複数のセックスドールに自分を強姦させるようプログラムを組んでおく。
女性の力では抵抗しきれない力をセックスドールに持たせる。
イケメンのセックスドールが次々に自分に襲い掛かる。
何度絶頂してもセックスドールは自分を犯し続ける。
喘ぎ叫びたくなるほどの快楽が味わえる。
また逆強姦願望も満たせる。
イケメンのセックスドールを弄んで射精させたり、射精後もさらに犯し続けて潮を噴かせることも可能だ。
本来は相手を悦ばせつつ自分にも悦びを与えてくれる筈の性交。
だが、今度後数十年の間に、世界中の多くの男女がこのようなバーチャルセックスをする時代になる。
相手を悦ばせる努力をせず、自分だけを悦ばせてくれるのだ。
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