夏の午後。
徹と加奈子は終日クーラーをつけ、下着姿で家にいた。
加奈子は白のレーステディを身に纏っていた。
極薄の生地だ。
乳輪や股間が透けて見える。
乳房の大半と股間の大半が露わになる下着だった。
実際、股間の一部にフリルで縁取った裂け目が入っている。
尻の割れ目に1本の紐が喰い込んでいた。
男の劣欲をそそるためだけに作られた下着だ。
徹の下着も紐パンだった。
尻に細い紐が喰い込んでいる。
中央のコックリングから男根と睾丸だけを露出させていた。
女の劣欲をそそるためだけに作られた下着だ。
昼食後の気怠さの中、2人はベッドに入った。
横たわる加奈子の脇に座った。
徹は加奈子の股間に手を入れた。
「ああ……」
加奈子が可愛く切ない声で喘ぐ。
加奈子の手は徹の股間に延びていた。
徹のは逞しく勃起している。
徹の指が加奈子の股間を巧みに弄んでいた。
粘液をこねる卑猥な音が聞こえる。
「ああん、気持ちいい……」
加奈子がかぼそい声を洩らす。
徹は加奈子の顔に跨った。
腰だけ前後させて加奈子の口を犯した。
徹は至福の快楽を堪能した。
抑え難い疼きが全身を包んでいた。
やがて徹が呻いて射精すると加奈子は喉を鳴らして精液を嚥下した。
徹は加奈子が可愛いかった。
徹は加奈子に覆い被さってキスをした。
今度は徹が仰向けに横わたり、加奈子が徹の顔に跨った。
フリルの裂け目から鮮やかな桃色の陰唇が露わになっていた。
陰唇から淫液を滴らせて加奈子は膣口を徹の唇に押しあてた。
「あたしのいやらしい下のお口を舐めて、お願い」
加奈子はそう言って前後に腰をゆっくりと往復させた。
徹が舌を加奈子の淫唇に挿し込んで膣口を丹念に舐め吸った。
「ああん……」
加奈子が膣から淫汁を噴きながら悶える。
徹の舌が淫唇の上部にある陰核に触れると加奈子が躰を震わせた。
「ああッ、いいッ……」
加奈子は両手で自ら乳房を揉みしだきながら激しく腰を振った。
表面がビニール製の長椅子式マットを徹は浴室に持ち込んだ。
四隅の脚にはマジックテープで留める手枷足枷が付いていた。
俯せで加奈子をマットに跨らせる。
手足を広げた四つん這い姿だ。
加奈子の手首足首を四隅の脚にマジックテープ付きの枷で固定した。
強力なマジックテープだった。
全力で藻掻いても動けなかった。
顔と両乳房の位置はマット自体に穴が開いていた。
マットの下から乳房や乳首を弄べる設計だった。
股間部分にもマットはなく、後背位で犯せる設計になっていた。
徹はローションをつけて加奈子の躰を丁寧に愛撫した。
数分も経たない間に加奈子が声を立てた。
徹はローション付きのローターを加奈子の膣と肛門に挿し込んだ。
「ああんっ、気持ちいいっ」
加奈子がよがり悶える。
そのまま今度は加奈子の顔にボール付きの口枷を嵌めた。
細かく穴の開いた、ピンポン玉よりやや大き目の球だ。
加奈子は口を閉じることができず、浴室の床に涎を垂れ流し始めた。
「あぅ……はぁっ」
ボールが邪魔で喋れない。
加奈子は呻きながら数回、昇りつめた。
次に徹はディルドピストンマシンを浴室に持ち込んだ。
加奈子の膣からローターを外し、ローション付きディルドを挿入する。
スイッチを入れた。
表面に細かい瘤の付いたディルドが動き始める。
徹は時間をかけてピストンのスピードを上げていった。
「あっ、あっ、あっあっあっ……」
徹がマットの下を覗くと加奈子が顔を歪めて苦しそうに悶えていた。
涙と涎が垂れている。
イキ続けて泣いていた。
モーターが唸り、ディルドが高速で加奈子の膣を責め立てている。
猛烈な快感が次々に押し寄せた。
加奈子は失禁しながら悶絶していた……。
どれくらい時が経ったのか分からない。
気づくと加奈子は浴槽で背後から徹に抱き取られていた。
「わけがわからないくらい気持ちよくなってしまったの」
加奈子が恍惚とした表情で呟いた。
徹は加奈子を愛しく思った。
背後から加奈子の躰を優しく抱き寄せ、濃厚なキスを与えた。
好きな女に対して男が抱く欲望は2つある。
所有欲と征服欲だ。
自分の物にして好き放題に弄びたいという所有欲と征服欲。
男はこの2つを満たしてくれる女に魅力と性欲を感じる。
所有欲を満たす女とは……、
男に従順な女、
男に服従する女、
男の言いなりになる女、
抵抗せず男に尽くす女、
いつでも抱ける女、
この様な女に男は魅力を感じる。
征服欲を満たす女とは……、
感度の鋭い女、
弄ぶと悦びながら喘ぐ女、
犯すと感じながら許しを乞う女、
悶えながら泣き叫ぶ女、
この様な女に男は性欲を感じるのだった。
一方、女にとってはどうか。
好きな男に対して女が抱く欲望も2つある。
独占欲と持続欲だ。
これらを満たす男とは……、
自分だけに関心を向けてくれる男、
自分だけを褒めて可愛がってくれる男、
自分だけに欲情して躰を悦ばせてくれる男、
これらを永久に持続できる男、
この様な男に女は魅力と性欲を感じるのだった。
少数派ではあるが、男と同様に所有欲と征服欲を抱く女もある。
地位と経済力の高い女に見られる傾向だ。
女に従順な男、
女に服従する男、
女の言いなりになる男、
抵抗せず女に尽くす男、
いつでも抱ける男、
この様な男に魅力を感じる女もいる。
感度の鋭い男、
弄ぶと悦びながら喘ぐ男、
犯すと感じながら許しを乞う男、
悶えながら泣き叫ぶ男、
この様な男に性欲を感じる女もいる。
この場合女がサドで男がマゾというと一概には言えない。
この様な女も滅茶苦茶に男に犯されることを望むことがあるからだ。
男女が互いに異性に抱く欲望は2種類ある。
先天的には男女の躰の構造によるもの。
後天的には文化的社会的背景によるもの。
徹と加奈子はお互いに抱く欲望をお互いに満足させる関係にあった。
※元投稿はこちら >>