果てたことはある。
セックスでもオナニーでも。
だが、セックスでイッたことは数える程。
オナニーの方がイキやすい、だからセックスは面倒臭い、それが当時の私だった。
だが、その絶頂は今までの経験とは桁違いだった。
これが絶頂なのだとしたら、今迄に経験してきたあれは何だったのだろう。
挿入すらしていないのに。
「立てる?」
ようやく呼吸が整いつつも、油断すると躯を痙攣させながら軽く果ててしまう状態が続いていた。
「・・立て・・ない・・。」
脚に力が入らないのだ。
いや、バスタブに背を預けた状態で座っているだけでも精一杯だった。
いつの間にか浴衣は肩から滑り落ち、クシャクシャになって床の上。
「しょうがない、な・・。」
彼はシャワーの温度と水量を調節すると優しく私の躰を手で洗い流してくれる。
流しながら彼の手が私の躯に触れる。
別に性的な意味合いのある触れ方ではない。
シャワーの温水を掛け流しながら、ビールと彼の唾液を濯ぐ為の行為。
だが、それだけの事で私は昂る。
「有難う御座います。後は自分で・・。」
「うん。じゃ出て待ってるよ。」
そう言い残した彼は自分の身体にザッとシャワーを掛け回すと浴室から彼は姿を消す。
ふうぅ・・。
・・・危なかった。
サラサラと流れるシャワーの温水により私の躯は清められていた。
股間を除いて、だ。
座り込んだまま私は股間に触れてみる。
やっぱり、だ・・・。
ヌルヌルとした粘りのある液体が今尚、肉の壺から溢れている。
熱く解ぐれた淫らな唇に指の腹が触れた。
酷く濃密な欲情の香りが漂う。
しかもシャワーの温水よりも熱い淫らにして粘りのある液、それが途切れることなく溢れ続けていた。
※元投稿はこちら >>