そんで、その後。
私は総務に呼びつけられてシコタマ叱られた。
二時間近く、、ですぜ?
・・社報に載せるぞ?
お偉いサンのニヤニヤした薄笑い。
・・めちゃくちゃ楽しんでる・・。
ちなみに、だ。
彼は口頭での形式的な訓戒、しかも僅か数分だったらしい。
「何で?ズルぃいい・・。不公平だぁぁあ。」
「日頃の行い、かね?」
シレッと言ってのける彼、グウの音も出ない私。
だが、まあいい。
幸いにして金曜日。
仕事は終わっていないが定時には早々に帰宅の途につく私。
だが、向かうは自宅ではなく例の立ち飲み屋。
一杯目を干す前に彼が来た。
「お待たせ。」
「べ、べ、別に・・・」
『待ってなんかいないし・・。』
後半は飲み込む。
・・顔、真っ赤だ・・。
小娘じゃねーんだからよ・・。
でも・・強がったって仕方ない。
グラスを一気に干した私は会計を済ませる。
「ごっそうさん!」
いそいそと。
嬉々として。
誰もがそう表現するであろう私の所作。
二人揃って店を出た。
おや、まあ・・。
まだ陽が残ってますね・・。
「きしししし・・・。」
頬が緩む。
含み笑いが隠せない。
黄昏れ時、恐らくは満面の笑みを浮かべた私は彼の手を握る。
彼は・・指を絡めてくれた。
「どこにする?」
「どこでもいいよ。」
何ならさ・・
・・今この場で裸になって始めても・・
・・・構わないよ?
「捕まるな、間違いなく・・。」
「くふふふふ・・・。」
そして私達は十二年前と同じように歩き始める。
確固たる目的を共有しながら。
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