「昨夜はスマンね・・。」
「へ?」
間抜けなリアクションを返す私。
でも何故、あんたが謝るの?
「愚痴、だよな。」
一人娘の死を悲しむ奥さんの両親をフォローする者は彼しかいない。
転勤先で親しい知り合いもいない。
誰にも話せなかったらしい。
誰に話したら良いのかすら分からない。
そして・・誰もが彼をフォローする必要性に気付かない。
常に冷静にして沈着、周囲への配慮を欠かさない彼。
当の本人すら自分の受けたダメージを自覚出来ず、
表面上の変化を著さない儘、彼の受ける精神的なダメージは蓄積されていったに違いない。
私の感じていた彼に対する違和感。
生命力の枯渇、気力の喪失・・それら全てが示す事実。
彼は・・『壊れかけて』いる。
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