私しかいない喫煙室に姿を表したのは他でもない彼。
「よう。平気?」
「あ、昨夜は・・・」
ご迷惑をお掛けしました。
会計の件には・・触れないことにする。
「酒、弱くなったんじゃない?」
「もう、若くないんで・・。」
「何をおっしゃる。まぁ俺は確実に弱くなったけど。」
アルコールに関しては兎も角、確実に彼は衰えていた。
見た目の、外観上の姿ではない。
気力の問題、か?
生気が無いというか生命力が枯渇しているというか。
何て言うか・・・『死にかけ』、だ。
そんなにも辛かったのかよ・・・。
そんなにも大切だったのかよ・・。
そんな存在、失ったら・・
・・耐えらんねーよ、な。
そんで・・アタシは・・あの瞬間・・
・・自分のことしか考えなかった。
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