憧れのピロートークってやつですね・・。
てへ。
てへへへ。
てへへへへへへ。
か、顔が緩む・・・。
・・・何か文句あんのか、このヤロー!
頼むわ。
人生、最初で最後かもしれない・・の。
邪魔・・しないでくれますか?
三十歳間近で初めて男を知った元生娘を、、、舐めんなよ!!
でも浮き立つような気分が徐々に収まるにつれ、不安が頭をもたげていた。
「ね、何でですか?」
「・・『何で』って何?」
後先を全く考えずに行動していたが、今なら分かる。
これって・・・・不倫じゃん。
妻子ある『彼』に無理矢理、決闘を申し込んだも同然のあたし。
トンデモないことをしているのだ。
ビビっていた。
焦っていた。
彼の人生、ぶっ壊す可能性すらあるのだ。
そのリスクは彼だって理解しているに違いない。
・・何故、あたしの・・
・・お願いに応えてくれた・・の?
「それなりに・・勇気が要ったでしょ?」
事も無げに彼は応える。
少なくとも『それなりに』。
恐らくは『相当の』。
あたしの安っぽい勇気・・のことだ。
・・・確かに振り絞りました。
軽い気持ちでそんなこと言うコじゃないと思ってたし。
「何はともあれ、女の子が振り絞った勇気には・・応えなきゃなって・・。」
「え?」
「あれ、断られたらヘコむでしょ?」
「・・・はい。」
ヘコむどころじゃない。
会社、辞めるつもりだった。
「やっぱり、こういう時にリスクを背負ってこそ、男は何ボだよ。」
え?え?え?え?え?
・・マジ、嬉しいっす・・。
ぶわっ
今日、何度目だ?
あたしは大号泣をしていた。
※元投稿はこちら >>