恥ずかしかった。
居た堪まれない。
・・何で言っちゃったんだろ。
だが、しかし。
妙なトコロで妙に強気になるあたし。
毒喰ワバ皿マデ、だ。
・・このまま・・行っちゃえ。
・・つーか、行くしかない。
覚悟が定まった瞬間だった。
ごろり
あたしの躯は転がされるようにして反転させらる。
先刻の覚悟は何処へやら、彼の横で仰向けにされたあたしは気が気ではない。
・・何?
・・何なの?
彼の手があたしの額に触れる。
前髪を掻き上げるようにして彼の指先が額を撫で始めた。
何度も。
丹念に。
薄暗い間接照明の下、すぐ近くに彼の顔がある。
彼の顔が近付いてきた。
ひぃっ・・・。
めちゃ近い・・。
彼の唇があたしの額に触れる。
そのまま唇が移動して耳朶に触れた。
そう思った次の瞬間、温かく湿った何かが耳朶を這う。
・・耳、舐められて・・る。
彼の吐息が耳をくすぐる。
あたしは躯を縮めていた。
どうしたらいいのか分からない。
唇で挟まれた耳朶を甘噛みされる。
あ。
そっと彼の手が浴衣の上から胸に触れた。
触れるか触れないか、くらい。
円を描きながら撫で摩すり始める。
ゆっくりと。
乳首が蕩けそう。
そんな状態のまま彼は首筋に舌を這わせる。
くすぐったいような、でも明らかに違う感覚が、首筋から胸元まで移動する舌の軌跡に沿って疾る。
・・やべ・・。
・・ハァハァ言ってる・・。
・・興奮してるの、分かっちゃう。
こんなの初めてだった。
学生の時、惨めに終わった体験では、こんなことされていない。
こんなことされたら・・
「く、狂っちゃう・・。」
「え?」
馬鹿。
あたしってホント馬鹿。
思わず口に出していた。
「す、凄く気持ちいい・・です。」
あ、今度は噛まなかった。
やるじゃん、あたし。
ダメダメではあるけれど。
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