グッタリしていた。
抱き締められたまま、あたしは彼に背中を撫でられていた。
いつの間にか両手で。
肩から背中、腰の辺りを撫でられているうちに、呼吸が浅く、早くなっていく。
自分が興奮していることに気付くあたし。
薄暗くて良かった。
だって・・顔、真っ赤だもん・・。
「お尻、触るよ?」
「・・・・・・・・・・・・は・・い。」
ダメだって言いたかった。
もっと興奮しちゃうから。
けれど触って欲しかった。
もっと興奮したいから。
ぴと。
さわさわ・・。
・・男の人に・・
・・お尻、触られてる・・・。
『ぴと』の瞬間、硬直した躯が『さわさわ』され始めると緩んでいく。
いや、緩むどころか融けていく。
グニャグニャになったあたし。
彼は片手でお尻を触りながら、もう片方の手が太腿を這い始めた。
指先、いや、軽く爪を立てるようにして浴衣の上から触られた太腿から心地良い感覚が迸る。
あ・・。
・・あ。
声を上げてしまった。
必死で堪らえたが止まらない。
喘いでいた。
呻いていた。
するり。
「あ!」
あたしは喘ぎでも呻きでもない驚きの声を上げる。
彼の手が浴衣の下に潜り込んだのだ。
触っちゃ駄目、恥ずかし過ぎる。
駄目・・だけど、もっと恥ずかしくして。
太腿の裏側を楕円を描くようにして優しく撫でられていた。
小さな楕円、大きな楕円。
最初は膝に近い方。
徐々にお尻に近くなる。
「ぁ。・・あ。・・ぁん。」
『あん』だって。
・・あたしが・・?
あたしは男の人に触られて気持ち良くなっている事実に酔い痴れる。
最早、声を抑えるどころではない。
「・・あ?・・凄い・・。」
「え?」
・・何が・・凄い・・・の?
・・声、出し過ぎ・・?
「凄く・・濡れてる・・。」
「え?」
あたしの・・・?
アソコが・・・?
・・濡れている・・?
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