「ねえ、ミクちゃんて、吉岡里帆に似てるって言われない?」常務に執拗にべたべたされている結衣が私たちの会話に入ってきた
「ええ、時々いわれるかもです」ミクは嬉しそうに言った
「へえ~、どうりで可愛いと思った」私も会話に参加し、常務を引き戻した
「誰それ?」
「田端さん知らないんですか~、今CM出まくってますよ。どん兵衛のCMとかで可愛い耳つけてたり」結衣が両手を頭に上げて、キツネの耳の真似をした
「ああ、あの子ね~、知ってる、大沢君知ってたのか」
「ええ、よくCMで見てますから」
「そろそら一曲いかがですか」ママがリモコンとマイクを持ってきた
「そうだね、例のデュエット入れてくれる」
「でも、おさわりは無しでお願いしますよ、わたしをご指名してくれればかまいませんけど」
「ママ、勘弁して~」常務はおどけて深々と頭を下げた
「もう、田端さんってほんと意地悪、大沢さん何とか言ってあげてくださいよ」ママが私の首に抱きついた
「俺には結衣ちゃんがいるもんね~」常務が結衣に抱きついた。すぐに曲がかかり二人は立ち上がって唄い出した
「曲が終わったら結衣ちゃんはチーママと交代します。ミクちゃんは引き続き大沢さんお願いしますね」ママが私の耳元でささやいた。
「田端さ~ん」チーママのヨーコが常務に抱きついた
「おお、ヨーコ相変わらずオッパイ大きいな」
「もう、オッパイじゃなくて、可愛いねって言ってくれてもいいのに」
「おお、可愛い可愛い」
「もう、大沢さん何か言ってあげてよ~」
「はは、大沢君はな、仕事ねっしんだから、仕事のためならどんな女だってどんと来いなんだぞ」
「うそ~、大沢さんは愛妻家だって言ってたくせに」ふたりのテンションはあがりっぱなしのようだ
「よ~し、俺がかわりに彼の武勇伝を離してやろう」
「常務、またですか」私が制するのを常務は聞かなかった
「あのな、ある取引先の女社長が、どうしてもうんと言わずにわが社はこのままじゃ赤字に転じるって時に彼は、その女社長を口説き堕としたんだよ」
「へえ~、やっぱり交渉が上手な感じするわ、俳優の加藤雅也に似てるし」
「ああ、わたしもそう思ってました~」ミクも会話に加わってきた
「大沢さん、それじゃミクちゃんとデュエットしてあげてくださいな」ママがマイクを持って私たちの肩を叩いた
「ありがとう、ママ」私は立ち上がりミクの細い肩を抱いた。小柄なミクは年齢よりも若く見えた
「それじゃ、ごちそうさま」会計を終えて席を立とうとすると
「ミクちゃん、大沢さんの連絡先教えてもらったかしら」ママが言った
「すいません、まだ」
「大事なお客様には連絡先を教えていただいて、あとでお礼を言わないとね。連絡していい時間帯も聞いといてね」
「はい」ミクは素直に返事をした。私はケータイの番号を教えて、平日の12時から1時なら連絡しても大丈夫と告げた
「結衣は芸能人でいうと、誰ににてるかな~」クラブを出て、小料理屋に向かう途中、常務が言い出した
「うちの妻以外誰かににてますかね」
「そうだな、ああ、AV女優に似てるって思ったんだ」
「ほう」
「何とか紗栄子って言ったような、大沢君、調べといてくれ」
「ええ、わかりました、そろそろ着きますよ」看板のライトの消えた店のドアが開いた
「おお、女将」
「お帰りなさい」私は常務を女将に預けてそそくさとその場を去った
家に帰ると帰りが遅いと小言を言う妻の唇をふさぎ、その身体を激しく愛した
「もう、あなたったら」夢うつつの俺の裸の胸の上でDカップの裸の乳房を押し付けなが里奈が甘えた声を出した。
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