高校に入学して半年ほどたったとき、ソラに交際を申し込まれた。
取り立てて美人でもない自分が、クラスの人気者のソラに告白されてミドリはビックリした。
顔立ちはそれなりに整ってはいるが、目立つことが苦手で、ほとんど化粧品もしない。
あまり積極的に人と話をしようとしないミドリは、友人もほとんどいなくクラス中でも地味な存在だった。
一方のソラは185の長身で手足が長く、やや細身の体型だが、バスケ部に所属していた。
飛び抜けた美男子ではないが、童顔でみんなが親しみを覚える顔立ちをしている。
性格も穏やかで、口数もそんなに多い方では無いが、ぶっきら棒な中にも優しさと温かさを感じさせる男子だった。
見せかけだけを気にする男たちとは違い、クラスのみんなに慕われ、頼りにされているる。
そんなソラは人と馴染むことの出来ない自分にも声をかけてくれた。
ソラのさりげない優しさがすごく嬉しかった。
いつの間にかミドリはどんどん、ソラに惹かれていった。
でも自分なんかにソラが特別な感情をいだいてくれているなんて思ってもいなかった。
だからソラに告白されたとき、驚きとあまりの嬉しさで泣いてしまった。
涙を流しながら、わたしもソラが好き、わたしもソラと付き合いたいと思ってたと返事をした。
ソラは本当にミドリを大切にしてくれた。
何でもミドリを一番に考えてくれた。
つづく
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