「スゲェ、、、チ○ポ、メチャ締め付けてくる、、、ミドリ、いつもより感じてるんじゃないか?ううっ、気持ちイイ、、、」
「アツシだって、、、いつもよりずっと硬い、、、ああん、イイッ!アッ、アッ、すごくイイのぉ、ああっ、硬いの好き、、、」
ソラの鞄を見つめながら、背徳の言葉を口走る。
躰中が燃えるように熱い。
ガタッ、そのとき突然、音がしたような気がした。
慌てて二人は離れ、あたりを見回す。
誰もいないようだ。
心配になったアツシがズボンをあげ、廊下に出てあたりを見渡す。
「大丈夫だ、誰もいない、、、、あっ、ヤベェ、大神がこっちへ来るぞ、、、」
慌てて二人が乱れた服装を整える。
ソラが教室へ入ってきた。
薄暗い教室に電灯も点けずに、二人きりでいることに気づき、いつも穏やかな表情を浮かべているソラが、何かを耐えるように顔を強ばらせていた。
「ソラ、今日は早かったんだね?」
「そう、そう、ミドリ、、ちゃん、、、大神のこと、待ってたんだぜ、、、」
その場を取り繕うように二人が声をかけてくる。
かえってあやしさを感じさせていることに二人はまるで気づいていないようだ。
ソラは表情に険しいものを浮かべ、鞄を持つと黙って教室を後にする。
「待ってよ、ソラ、、、わたしもいく、、、」
慌ててミドリが追いかけた。
構わずソラはどんどん進んでいく。
「ソラ、一緒に帰ろうよ、、、」
ソラはまったく返事をしてくれない。
いつになくソラの機嫌が悪い。
どうしたんだろう?
まさかバレたの?
いいや大丈夫、絶対に気づかれるはずがない。
ヘンにこちらが気にしたら、かえってあやしまれてしまう。
「どうしたのソラ?部活で何かあったの?」ソラはミドリを見ようともしないで、別のことを言った。
「シャツのボタンが外れてるぞ、、、」
ボタンが三つも外れ、ブラが見えていた。
「あっ、気づかなかった、、、恥ずかしい、、、」
ミドリは必死に動揺を隠し、慌ててボタンをはめる。
「お前たち、何をしてた?」
「何も、、何もして無いよ、、、、ああ、ソラ、焼きもち焼いているんだ?違うよ、アツシとは話をしていただけ、、、安心して、、、」
「いつから三上のこと名前で呼ぶようになったんだ?」
ソラが今まで見たことの無い冷ややかな目でミドリを見ていた。
ああっ、まずい、、、
冷や汗が大量に流れる。
「えっ、、、それは、、、三上君が、、名前で呼んでくれって、、、さっき、、、、違うよ、ソラ、わたし三上君と何もして無いよ、本当だよ、、信じて、お願い、、、」
「もういい、、、俺はもうお前とは一緒に帰らない、、、」
ソラの言葉が胸に突き刺さる。
ソラはわたしたちの関係に気づいている。
ミドリは動くことが出来なかった。
どうしよう?どうしたらいいんだろう?
このままだったらわたしたちは終わってしまう。
不安と恐怖が頭の中で渦巻き、ミドリは立ちすくんでいた。
その横をアツシとその恋人の同じくバスケ部のマリンが腕を組み、たのしそうに話をしながら通り過ぎて行った。
まるで何事も無かったように。
家に帰ってもずっと不安で気持ちが落ち込んだままだった。
食事もノドを通らない。
何度ソラに電話をしてもつながら無いし、メールをしても返事も無い。
こらえきれなくなって、アツシに相談する。
「大丈夫だって、、、バレるはず無いし、、、明日になれば忘れてるって、、、面倒くさい、、、ダメだったら別れればいいじゃん、、、」
自分は彼女と別れる気なんて無いくせに、、、
この人は自分のことしか考えていない。
俺、忙しいからと言われ、電話を切られてしまう。
この人はこんな人だったんだ、、、
わたしも人のことは言えない女かも知れない。
わたしはいい気になっていた。
自分にはもったいないぐらいの彼氏がいるのに、学校一のイケメンに誘われて、チヤホヤされて簡単にその気になってしまった。
簡単にバージンを捧げて、ソラに隠れてセックスまくった。
優しいソラは自分をずっと見守ってくれていた。
だからわたしの変わり様に気づかないはずがないのだ。
わたしは愚かだった。
わたしは浮かれて大切な人を裏切ってしまった。
バレなければいいと言う、最低身勝手な理屈をつけて。
ソラがいなくなったら、わたしはどうなるのだろう?
涙が流れる。嗚咽をこらえる事が出来ない。
ソラを失うことがとてつもなく怖い。
ミドリは眠りにつくことが出来なかった。
つづく
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