「もうやる気満々だね、、、」
「だって他ならないミドリのためだもの、、、それにソラくんにちょっと興味があるし、、、」
「ダメだよ、、、手を出したら、、、」
「それはナイナイ、、、趣味じゃないし、、、信用して下さい、、、」
「フフッ、わかってるよ、、、そんなこと、、、」
「ねえ、今思いついたんだけど、こんなのはどうかな?」
ミドリはアオイに説明した。
「うん、それいいかも、、、ソラくんを知り尽くしているミドリの考えたことだもの、うまくいきそう、、、」
「うん、、、でも、わたし知り尽くしてなんていなかったかも、、、」
「なに落ち込んでいるのよ、、、わたしに任せなさい、、、絶対に友達以上になってみせるから、、、」
「あっ、それダメー、、、」
二人は笑い合った。
アオイは絶対に信用出来る。
そのときはそう思っていた、、、
もうすぐ夏休みだ。
だからといってみんなが実家に帰るわけではない。
半分ほどは諸事情で寮に残る。
ミドリもそうだ。
あの件以来、一度も実家に帰っていない。
ソラには逢いたいが、正直他の人には会わないほうがいいと思っている。
作戦のためアオイは実家に帰ることにした。
その方が交通の便が良いし、両親が仕事を兼ねて海外にいっていて、動きやすい。
最初だけミドリはアオイについて行くことにした。
写真では見せたが、まずは実物を見てもらうこととソラの家を教えるためだ。
万が一、接触に失敗した場合のことを考えたうえでのことだ。
誰に会うかわからないのでミドリは変装している。
ソラの家の近所のカフェで張り込みをした。
ソラが家から出てきたら、後はアオイに任せて寮に帰る。
長居をするほど他の知り合いに会う危険が増えることになるからだった。
ソラと別れたあと、ミドリに報告を入れる。
そういう段取りだった。
つづく
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