思っていた以上に多額の金額が振り込まれていた。
当然だと思った。
あれだけのことをされたのだ。
その日は申し訳なくて、主人の顔をまともに見られなかった。
私に色々と気を使ってくれることが、心の痛みを増幅させる。
二人で打ち合わに行った際に全裸になることは知らされていた。見せること、セックスに発展するなんて聞かされてはいない。真実を知れば、決して望まない事態になることは想像がつく。知られたくはなかった。
あれからというもの先方から仕事の打診は度々あった。前回のようなことなら断る旨を伝えた。そういうことならと単独のヌード撮影を約束され、複数回の撮影に挑んだ。だが報酬がそれなりにしかならないのも当然なのだ。このままだと達行かなくなる、どうしろというのか…受話器を掴む手が震えていた。
私を送り出す主人の顔が辛い。申し訳なさそうな笑顔を顔に貼りつけて、見送っていたのだ。
従業員と今の生活、主人を守りたい。心を新たに、強く歩を進めて行った。
スタジオに着くとシャワーを浴びた。
用意された衣装に着替える。今回はOLということらしい。大雑把な説明はあったが、あとはその場の流れで進められるという。抽象的なのは、その時にならないとどんな風になるか分からないということだろう。
自分の若い頃を思い出していた。自分の能力に自信を持ち、こんなスーツを身に纏っていたものだ。ハイウエスト、膝上丈のタイトミニスカート。海外のキャリアウーマンなら普通かもしれない。
保守的な日本では外資系の会社でも、本当に少数派だろう。
撮影は颯爽と仕事をする姿を撮すことから開始された。頭の切れそうな顔をした男性モデルと接し仕事をする、そんな風景。スタジオを出て外での撮影。オフィス街を風に髪を揺らして颯爽と歩く。笑顔で空を見上げ、陽射しに目を細めてみる。充実したライフスタイルを演じ、再びスタジオに戻った。
オフィスを模したセットに数人の男性モデルが待っていた。
今回のテーマは感じる女、ということだけは知らされている。
でもこの全員を相手にするのかと思うと恐怖しかない。
心配なさらないでください、この人達はギャラリーだと思ってくれていいです。途中で加わる人がいるかもしれませんが、基本的にお相手は一人だけですから安心してください。もしお望みになるなら何人でも仰って頂けたら対応できますから。
一人で結構だと伝えた。
回りに集まった男性モデル達に見つめられる中で、始められた。
シャツのボタンを解かれブラジャーを押し上げられた。
胸を露にされても怒りに震えた気持ちでいればいい、そう思った。
乳首を転がす舌先に体は反応しても、心は氷のように冷たいままだ。
やれやれ、どこまで続けられるかお手並み拝見かな。カメラマンはその時が来るまで待つと決めていた。鉄火面のように固まった無表情では話しにならない。
パンストとショーツを下げられた。
膝を割って顔を埋めていく男性モデルを醒めた気持ちで見ていた。
グラフが跳ね上がるように、脳まで信号が伝わる。生暖かな柔らかい舌先が巧妙な動きをしている。体だけが勝手に反応していた。
やがて、永久凍土が溶け始めるのを意識していた。
見つめる男性モデル達。盛り上がる下半身が唸りを上げているかのように見える。
薄くとも丈夫な和紙を、浸潤してくる甘味な感覚が自分を麻痺させていく。
薄目を開けてみたら懸命にシャッターを切るカメラマンがいた。
指に髪の毛が絡んでいる。無意識に男性モデルの頭を揉みくちゃにしていたようた。
思考が働かない。
どうでもよくなっていく。
カメラマンがしきりに何かを言っている。
いいよう、いいねぇ~、色気がたまらないねぇ
激しい快感がいよいよ容量を越えようとしている。酸素が足りなかった。我慢出来きない………。体がバウンドを始め、小刻みに揺れていた。
呼吸がまだ整わないのち身を起こされた。
ソファの背もたれに手をつくと、喉から内臓が飛び出しそうな圧迫感と腹の奥の重い衝撃に息が詰まった。
繰り返えされる同じ動作は苦痛を快楽へと変貌させていく。
こんなに複数の男性に見られながら貫かれるなんて、許容範囲を越えている。
顔を下げないで、はい隠さない!
このカメラマンは何を言っているのか、怒りに顔を上げた。
その顔はレンズを睨みつけ、怒りに燃えている。
だが、薄い色が段々と濃くなるように甘い表情に変化していく。
その変化を悟られまいと無表情を造るがその目は潤み、唇が僅かな隙間を見せている。眉間にシワが浮かび始め、困り顔のような表情へと変わりゆく。打ち付けられる衝撃に体を揺らし、乳房が慌ただしく動く。
ペースが上がった。
もはや目を開けてなどいられない。
処理できないほど大量の快感を送り込まれていく…やがて自我が崩壊した。
イッては再開、またイッは再開を繰り返し続けられていく。
立ち続けられない。
正常位……繰り返されるピストンに打ちのめさていく。
ひたすらに快感に酔い、耐えらぬ快感を追い払い、追いつかれては発狂寸前にさせられた。
暖かい何かがお腹に降り注ぐ。
力を取り戻したかのような、パワフルなピストンが開始された。違う男性モデル。最初から勢いのあるピストンに太刀打ちなど出来るわけはない。狂う寸前で戻され、乳房に暖かいものが噴射された。
そしてまた、いきり立つぺニスが挿入された…。
あぁ…あぁ気持じいっ…気持じっ…あっぁぁっ
五人のぺニス一本、一本が、未開の地を開墾していく。
最後の一人が待ちかねたように、ぺニスを沈めていった。
白く泡立つ結合部を、揺らす乳房を、快感に取り憑かれた女を撮影していたカメラマンは、リアリティのある画に満足していた。
体を揺らす女がレンズの向こうで背中を海老反らせ、狂ったように髪を振り乱している。
最後の男性モデルが立ち上がり、女の体に精液を放出する。
精液まみれの女はただ、静かに体を痙攣させていた。
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