隣の声はいつの間にか止んでいた。
シャワー浴びた加奈子が満ち足りた表情を浮かべてベッドに戻ってくる。
だが陸は後悔の念に襲われていた。
欲望に負けて、また加奈子を抱いてしまった。
もう二度としないと心に決めていたのに。
なし崩しに関係が続いてしまうことを恐れていた。
そんなときスマホがなった。
ヤマトからの電話だった。
「だれ?」加奈子が尋ねる。
「さっきのヤマトさんからだよ。」
電話をつなぐ。
「陸、すごかったな、、、」
いきなり言われた。
そうだ、こちらの声も聞こえるんだ。
思わず赤面する。
「ヤ、ヤマトさんだって、、、」
「彼女、あんなに顔して、スゲぇエロいな、、、」
「マユミさんほどじゃないと想いますけど、、、」
「実は、、そのマユミが、陸のエッチを聞いて、、、陸とどうしてもシタいって言い出してさ、、、参ったよ、、、、なあ、陸、、本当に彼女じゃないんだよな、、、」
「加奈子は彼女じゃありません、、、」
それを聞いて、加奈子が寂しそうな表情を浮かべる。
「そうか、、、俺も実はさっき加奈子ちゃん見たとき、スゲェ可愛いなって思ってさ、、、スゲぇエロい声も聴いちゃって、たまらない気分になってる。なぁ、一時間だけ交換しないか?」
陸は突然のヤマトの提案に驚いた。
もちろん、こんなことをヤマトが言い出したのは初めてのことだ。
「えっ、、、それって、、、」
お互いの女を交換してセックスする、、、加奈子が、他の男、俺の知っているヤマトに抱かれる、、、
陸は今まで感じたことのない興奮を覚えていた。
正直、マユミには興味がある。
何度も秘かにオカズにしていた女性だ。
許されることでは無いとわかっていたが、陸は心を決めた。
「断ってもいいんだぞ、陸、、、」
「ヤマトさんは加奈子を抱きたいですか?」
「正直言って、抱きたい。」
即座に答えが返ってくる。
加奈子は驚き、不安そうな表情を浮かべて見つめてくる。
「わかりました。いいですよ、、、」
口がそう答えてしまっていた。
「その代わり、絶対に秘密ですよ、、、」
「もちろんだ、、、ヘンなことはしないから安心しろ、、、加奈子ちゃんにもそう伝えてくれ、、、もう少ししたらマユミが陸の部屋に行くから、、、気が変わったら帰してくれていい、、、」
気が変わらなければ、加奈子をよこせということだな。
ヤマトも興奮していることが伝わってくる。
ヤマトは信頼のできる男だ。
陸はヤマトの申し出を加奈子に伝えた。
加奈子の表情が困惑と悲しみにくもりはじめる。
つづく
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