陸は家の前まで送ってくれた。
明日の待ち合わせを決めて別れる。
家に入るとキッチンで一人、母が夕食の準備をしていた。
自分の母親ながら年齢を感じさせないスタイルのよさに、一瞬目を奪われる。
その若々しい美貌といい、とても来年40には見えない。
「ただいま、、、」
「お帰りなさい、、、一人で帰って来たの?」
「ううん、、陸が送ってくれた、、、」
「ふーん、、、ちゃんとお礼のチュウはしたの?」
「そんなのしてないよ、、、」
「ダメだよ、、、そういうキスはちゃんとしないとダメなの、、、」
真剣な口調で母が言う。
「もう、うるさいなあ、、、わかったから、、、明日、いっぱいするから大丈夫、、、あっ、、、」
思わず口が滑ってしまう。
「えっ、、、」
「明日、、明日陸とデートするんだ、、、」
ごまかすように慌てて口にする。
「本当に、、、よかったね、、、」
母はうっすらと涙を浮かべて喜んでくれた。
わたしのことを本当に心配してくれているのがわかる。
でもお母さん、本当は違うんだよ、、、
前に戻れたわけじゃないんだよ、、、
「わたし譲りの美貌と大きなオッパイで、陸くんに迫っちゃいなさい、、、」
「もう、何言ってるの、、、そんなこと娘に言う言葉なの?」
わかってるよ、、、そうする積もりだよ、、、
お母さんありがとう、、応援してくれて、、、
「これがわたし流の娘への応援なの、、、でも相手が陸くんだからだよ、、、彼は絶対に離したらダメ、、、」
「、、、うん、、、わかってる、、、」
そんなことわかってる、、、
でも、、、お母さん、、、ゴメン、、、
つづく
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