わたしの頭の中が一瞬にして凍りついた。
体が固まりいうことを聞かない。
えっ?えっ?どうして?どういうこと?
陸にバレた、、、の、、、
「あんたたち、いい加減にしなよ!、、、いったい、どういうつもりなの?」
凪の端正に整った瞳が怒りで燃えていた。
どんなときも穏やかな凪がこんなに怒っているのを初めて見た。
「加奈子のこと、見損なったよ!」
凪はカバンを手にすると陸を追うように教室を出て行った。
そばにいた七海が加奈子に向かって、
「サイテー」と言うと、これもまたヒロと二人で教室をあとにした。
加奈子は目の前が真っ暗になった。
体がガタガタと震え出す。
どうしよう?
間違いない。
陸に、みんなに知られてしまっている。
アツヤがニヤニヤしながら加奈子の肩に手をかけてきた。
「ヘヘッ、、バレたみたいだな、、、いいじゃないか、陸も一緒に帰れって言っていたし、、、二人でこれからイイところへ行って、たっぷり楽しもうぜ、、、」
教室でみんなが二人を見ていた。
やっぱりこんな男だったんだ、、、
アツヤと、、そしてこんな男に処女を与えた自分に怒りがこみ上げる。
「離して!わたしに触らないで!」
加奈子はアツヤの手をはね除けると、教室を飛び出し陸を探した。
陸と今すぐ話をしないと、、、
陸に謝って、、、土下座して、思いきり殴られてもいい、、、
許して欲しい。
もう二度とこんなことはしない。
もっと、ずっと陸のそばにいたい、、、
いつの間にか加奈子の瞳から涙がボロボロとこぼれていた。
つづく
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