その日、王林高校が合同練習で訪れていた。
山吹は2年連続個人戦全国優勝を遂げていた。
その実力と美貌は、もういろんな雑誌で引っ張りだこだった。
今日も大勢の高校生がレナをひと目見ようと群がっていた。
わたしは一人校庭のベンチに腰掛け、陸が練習を終えるのを待っていた。
いつの間にか目の前にレナが立っていた。
「久しぶりね、、、」
「あっ、、こんにちは、、、」
「隣、いい?」
レナは返事を待たずに腰を下ろした。
彼女は胴着を着たままの姿だった。
休憩中なのかな?
わたしに何の用事なんだろう?
汗をかいているハズなのに、とてもいい香りが漂ってくる。
つづく
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