目を開けると私は橙(とう)の光に包まれていた。
ラブホテルに入ったらしい。
有線からはお気に入りの歌手が
『it's automatic』と歌っている。
広々とした部屋は一面鏡張りで、
前も後もベッドの上にいる私と男が写っている。
私は白いブラウスにパステルブルーのショーツだけ。
足はM字に大開きして、
クタッと男に寄りかかっていた。
胸は男に弄ばれ、ブラウスはしわくちゃになっている。
「ええもん持っとるやん。いくつ?」
「E」と手短に答えると、
男の両手が肌をなぞるようにして
ブラウスの中に侵入してきた。
波が静かに打ち寄せるように鳥肌が立ってくる。
男の両手は胸の位置で止まると、
あっさりとブラのフロントホックを外し、
ブラをはだけさせた。
直に胸を弄んでくると思ったが、
男の両手は一旦外に出ると、
ブラウス越しに乳首を弾いてきた。
「あっ」
思わず声が漏れてしまった。
調子づいた男の太い指は、
爪を立て、ブラウスの摩擦音を鳴らしながら
指で弾きまくってくる。
その度に身体が震え、
甘い快感の火花が明滅する。
「これもええぞ」
今度は男の太い指がブラウス越しに
優しく私の乳首をつまみ、こねる。
痛いくらいに隆起した乳首からは
甘くもどかしい痺れが溢れ出す。
あぁ、これダメなやつだ。
私に刺さりすぎる。
気持ちいい。
男の乳首への愛撫は執拗で、
漏れる吐息は湿度を帯びてきた。
そこに追い打ちをかけるように
男の舌が首筋を這う。
ねっとりと動く生暖かい舌は項を味わい尽くすと
耳を蹂躙しはじめた。
ネチョネチョと粘性のある音が響くと
脳もいやらしく痺れてくる。
「んぁっ、ダメっ、あっ!」
もう声も抑えられない。
気持ち良すぎる。
私は男の老練に身悶えるしかなかった。
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