青く黒い経験 4
翌日、この日は朝から とにかく暑かった、普段なら午後しか入れないエアコンが 朝からブン回っていた。
ゆうべはゆうべで 色んな事が気になってアレコレ妄想したり、なかなか寝付けなかった。
『あいつら どこまで いってんだろ?』 『どぅやつたら 俺に そのチャンスが回ってくるんだろう?』
とか、良からぬ妄想と計画を繰り返していた。
それに輪を掛けたのは 昨日の 門脇さんちのオバサンの『…いくら2人で来るからって 嫌いな男子の家になんか来ないわよぉ』、『どっちが彼女?』『どっちがタイプ?』とか聞かれたのに対して『そんな彼女とかじゃないですから』と答えた事に返ってきた一言だった。
『…どっち?、山根?、たぬ子?』
『… …どっちも?』
『上手くすれば… …』
『もし そぅなったらコンドームとかは?』
『上手くすれば…、って どぅ上手くすれば良いんだ?』
そんな妄想ばかりを繰り返していた。
部屋でボーッとしながら そんな妄想を繰り返していると電話がなった、あわてて子機をとったら たぬ子だった。
『暑くて暑くて とても姉弟たちと部屋にはいられない』、これから来ると言う。
まだ計画もまとまっていないが、取り敢えずOKした。
が、今日の たぬ子はクチ数が いつもより多かった『俺の親は大丈夫か?』とか『誰かと遊ぶ予定はないのか?』などと、たぬ子にしては珍しかった。
しばらくして、ガタゴトと自転車を停める音がした。
俺が玄関を開けると 根岸がチャイムを押そぅとしてるところだった。
2人とも 大汗をかいていた。
俺 『(部屋に)行ってて、タオル取ってくるから』
根 『ありがとう、たすかるぅ』
た 根 『お邪魔しまぁす』
『ああ、涼しいねぇ』
と、2人の声が聞こえた。
タオルを持って部屋に入ると、夏場特有の『ブラの跡』が たぬ子の背中に見えた。
ベッドに座って2人にタオルを渡した。
2人が同時に顔を拭きはじめた。
驚いたことに たぬ子はTシャツを捲って お腹や腰や胸のあたりまで拭いている。
根 「ちょっとぉ山根くん 今 幸ちゃんのこと見てたでしょ?、やぁらしい」
「幸ちゃんも幸ちゃんよ!、山根くんの前で そんな…」
た 「…だってさぁ、ベタベタするじゃない?、それも ヤでしょ?」
俺 「見た、って言われたってさぁ、ここ俺の部屋だぞ!」
ほぼ同時だった。
根 「タオルだけ渡して ちょっと(部屋)出ててくれるとかさぁ、気がきかないわね、だから男子ってさぁ…」
俺 「わかったよ!、出ててりゃ良いんだろ?、終わったら教えろよな!」
そぅ言って冷蔵庫から麦茶をだして グビグビと飲んだ。
暑さだけではない 変な汗をかいていた。
しばらくして、『良いわよ、ありがとう』
そぅ、たぬ子に呼ばれて部屋に戻ると、いつにもまして 大きなレジ袋がテーブルとカラーボックスの間に置いてあった。
俺 「何それ?、お昼?」
根 「そ、山根くんの分もあるよ」
た 「カップ麺だけじゃ足りなそぅだから バナナも買ってきちゃった、美味しそぅだったんだもん、ね、まぁちゃん?」
『バナナ?、バナナ?、バナナ!』
良からぬ妄想が頭を持ち上げた。
大人は お互いのアソコを舐め合う のだという、確か いつか見た雑誌に『バナナを男性のソレに見立てて』女の人が舐めている写真があった、それだけじゃない 別の雑誌だったかも知れないが 皮を剥いたバナナに歯をたてない様に『練習』をしている、なんてのも有った。
そんな事が頭の中をグルグルと駆け巡った。
『早く、早くバナナ食えよ』
『バナナなんかじゃなくて俺ので練習しなよ』
そんな事ばかり思っていた。
が、それは当然やってきた。
「何か お腹すいちゃったね 幸ちゃん、バナナ食べちゃおっか?、山根くんも食べる?」
根岸が そう言い出した。
「うん、食べる」
そぅ言った たぬ子がレジ袋からバナナを取り出して取り分けている。
バナナを握ってボーッとしている俺に
「山根くん?、今 変な事考えてたでしょ?」
と、たぬ子が言いだした。
俺 「へ、変な事って何だよ?」
た 「ほら、やっぱり 考えてたんだ」
俺 「だから 変な事って何だよ?」
た 「変な事は 変な事よ、そんな事 恥ずかしくって言えないわよ、バッカじゃないの?」
俺 「へぇ、変な事って 恥ずかしい事なんだ?、どんな事だろぅね 恥ずかしくって変な事 ってさ」
「山根くんてば 白々しい、知ってるくせに」
途中まで剥いたバナナを頬ばった根岸が言った。
俺 「白々しい ってさ、大人の人達がするアレだろ?、その…、女の人が 男の人のアレをさぁ…、だろ?そぅだろ?」
根 「なんだ 知ってるんじゃん、やっぱり」
俺 「って、お前ら 『チュー』だけじゃなくて そんな事も『練習』してんの?、なぁ?」
た 「バッカじゃないの!?、する訳ないでしょ そんな事、してたって『してる』なんて言う訳ないでしょ、馬ぁ鹿」
俺 「でもさ…、見た事ぐらいは有るんだろ?、その…、男の人の…、アレ」
た 「山根くんは有るの?、女の人のアレ」
俺 「ば、バッカじゃねぇの?、有る訳ねぇだろぅよ、そんな事。雑誌にだって載ってねぇし、みんな隠されてるし…」
た 「へぇ、やっぱり そぅいぅ所 見るんだ山根くんも」
俺 「なんだよ!、たぬ子は有んのかよ」
た 「私は有るよ、見たこと」
俺 「な、何だよ、そんなに進んでんかよ お前ら、すげぇな」
根 「ちょっ、山根くん、私は無いわよ、私は。でも幸ちゃん、誰のみたの?、いつ?、私 知らなかった。ねぇ誰?、誰の?」
た 「どうしたの?2人とも。まぁちゃんまで そんなにムキになっちゃって。『弟の』よ、弟の。お風呂とか平気で裸で出てくるし、まだ(小学校)2年か3年ぐらいだったかなぁ、なんだか『らっきょう』みたいだった、まぁちゃんは無いの?、お兄ちゃんの とか」
根 「なぁんだ そぅいぅ事、それなら有るわよ私だって、うんと小さい時だけどね。そぅね そぅ言われれば『らっきょう』かもしんないね」
2人は そぅ言って笑っていた。
その時だった、『山根くんは?』、たぬ子に聞かれた。
「有る訳ねぇだろ、1人っ子だし俺、だから お前らだって 夏休みだっていぅのに こうやって俺の家に居られんだろ?」
た 「そっかぁ、1人っ子だったね山根くん」
俺 「そぅだよ。だから無ぇよ、見た事なんて。て、でさ、『練習』したりしてんの?2人で、どぅなんだよ?」
根 「だから それは 教えないってば、ねぇ幸ちゃん」
た 「ねぇ。教えなぁい」
何だか『こぅいぅ話』になると たぬ子は妙に堂々してる といぅか 落ち着いている。
俺は勿論だが、いつも ベッタリくっついている根岸も 時々 焦ってる様な位だった。
俺 「でもさ、…その、違うぞ」
た 「何が?」
俺 「そのぉ…、『らっきょう』とは。俺も『らっきょう』の時はあったけど 違うもん今は…」
た 「だから、何が?、何が どぅ違うの?」
俺 「…だからさぁ。その…、『毛』も生えてくるしさ、その…」
た 「その…、何ぁに?」
俺 「… … …」
た 「『大人になってく』って事?。それなら私達だって そぅだよ。それこそ『健康な中3』でしょ?、ねぇ、まぁちゃん?」
根 「ちょっと 幸ちゃんてばぁ」
根岸の方が あたふた していた。
俺 「でもさ、『チュー』は有るんだろ?『練習』した事、だろ?」
根 「しつこいよぉ、山根くんてばぁ」
俺 「でもさ、『メガネ』、相手がメガネ掛けてたら どぅすんの?俺みたく」
「なんなら メガネ貸してやるから『練習』してみたら2人で」
根 「ここでぇ?、無理よ そんなの」
俺 「別に お前らに『女の人のアレ』見せてくれ って言ってんじゃないんだからさ、邪魔じゃねぇのかな?っさメガネ、俺 そん時 どぅすりゃ良いんだろ?、どぅ思う? たぬ子」
た 「どぅなんだろ?、やっぱり邪魔なのかなぁ、ねぇ まぁちゃん?」
「してみる?、『練習』、貸して 山根くんのメガネ、私 掛けてみるから」
根 「ちょっとぉ、本気?、幸ちゃん?」
た 「良いじゃない、別に エッチな事しよう って訳じゃないんだし、それに いつも山根くんち お邪魔してるんだしさ」
根 「それは そぅだけどね」
俺 「お、俺は?、また(部屋)出てた方が良いのか?」
た 「(部屋出なくて)いいよぉ」
「何か『おかしかったら』教えて」
俺 「そうか?、なら ほら こっち。ほら根岸も…」
と、ベッドをあけた。
た 「やだぁ、これじゃホントに エッチな事 になっちゃうじゃない、バッカじゃないの?」と、笑いだした。
「まぁ でも良っか、まぁちゃんと『練習』した時もベッドの上だったし、ね、まぁちゃん」
たぬ子と根岸が ベッドの縁に座った。
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