それからというもの、毎日オナホコーナーで茜と鉢合わせるようになった。
またオナニーでイケない日々に逆戻りだ。
このまま悶々とした日々を過ごす訳にも行かないので、他のアダルトショップも見てみたが、いつもの店ほど品揃えが充実してない。
暫く考え抜いた末、僕は茜に直談判する事に決めた。
その日はさっさと仕事を切り上げ、お気に入りのアダルトショップに行って、入り口付近で茜が来るのを待つ。
待つ事30分。ついに茜がやって来た。
「ちょ、ちょっと良いかな?」
女に話しかけるのは苦手だが、勇気を振り絞って茜に声をかけた。
茜は僕を一瞥するだけで、無視をして店内に入ろうとする。
僕は慌てて茜の進路上に踏み出し、茜の行く手を阻んだ。
「何アンタ?ちょっとどいてくんない?」
茜は苛立った感じでそう言うと、ただでさえキツい目に怒りを滲ませて僕を睨む。
しかし、こんな事で怯む訳にはいかない。
僕の大事なオナニーライフと安眠がかかっているのだ。
「だ、大事な話が有るんだ。何もしないから僕の話を聞いてくれ。
お願いだ。」
茜に懇願して何とか話を聞いて貰える事になった。アダルトショップの前で話すのも怪しいので、少し離れた路地に移動した。
「あ、あのな、僕はここでオナホを買うのが何よりの楽しみなんだ。唯一の生き甲斐と言ってもいい。」
恥ずかしい事だったが、本音を言わなくては分かって貰えない。
「それが私とどう関係ある訳?別に好きに買えば良いでしょ。」
茜は見た目と同様の勝気な感じで吐き捨てるように言った。
「いや…君がいると集中してオナホを選べないんだ!
だいたい君は女だろう?オナホなんて見る必要なんて無い。」
コレは大袈裟じゃなく死活問題だ。
いくら茜が女だからと言って遠慮している場合では無い。
「は?何で女がオナホを見たらダメな訳?
私はオナホのフォルムを見てると興奮するの!私には私の事情が有るんだから勝手な事言わないでくれる?」
クソ!下品な女だ!僕はこの手の変な性癖の女は大嫌いだ!
しかし、このままでは埒が明かない。
「分かった。じゃあこうしよう。
月水金は君がここに来る。火木土は僕が買いに来る日だ。」
泣く泣く妥協案を出した所、茜も渋々了承したようだ。
「じゃあ仕事の関係とかで、曜日変更が有った時のためにLINEを交換しない?
あ、勘違いしないでよね。私アンタなんかに興味ないから。」
一々癪に触る女だ。だが、茜の言う通り何かの都合で曜日を変更する時の為に、連絡先を交換しておいた方が良いだろう。
その日は水曜日だったので、茜とLINEを交換して、僕は自宅に戻った。
こうして再び快適なオナニーライフが送れるようになった。
だが、平穏な日々は長くは続かない。
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