当時の心境を、思い出すと、私はキスした時から、彼のことを、彼氏と思っていた。
彼は、私のことは、好きだったそうですが、彼も結婚していたので、付き合うとかまでは考えていなかったそうです。
自分から二週間会わないと言いながら、彼のことで頭が一杯で、旦那や子供たちの声は聞こえず、生返事しか出来ていませんでした。このため、家族から精神病とかを心配されていました。
あの頃は、辛かったです。彼と付き合えるかどうか分からなくて、悩んでばかりでした。
だから、彼への連絡も、お早うとか、仕事どうだったとかの、差し障りのないことばかりでした。
彼からも、普通の連絡だけで、約束の話はありませんでした。
約束の前日ですが、彼からメールが来ました。
『きょうちん、明日のことだけど、◯◯駅に、九時でいい?、あっちゃんからのお願いです』
「きょうちんって、私の呼び名?」
『いろいろ考えたけど、きょうちんには、きょうちんが一番合いそうだから、ダメかな?』
「きょうちん、いい響きだね、おっちゃんも」
『また、明日!』
メールの『きょうちん』という名前をずっと見ていた。
きょうちん、きょうちん、か、きょうちん。
彼が決めてくれる呼び名に、反対するきはなかったが、あまりにも私に勿体無い、爽やかな感じがして、嬉しかった。
その夜は、不安より嬉しさが増して、なかなか寝られなかった。
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