待ち合わせは、彼と私の住まいの真ん中辺りの、車が停められる郊外型のスーパーにした。
彼の車に移り、会社の人の来ない、個室のあるランチのお店へ行った。
ランチを食べながら、仕事を教えてもらった。エラーは大したことがなかったが、いつもより私の話をゆっくり聞いてくれて、その上で、いろいろ応えてくれた。
問題が解決し、ご飯位はお礼に支払おうと言うと、彼は、ご馳走してくれると言ってくれた。
悪いなあと思って、何か出来ないかと言うと、
「うーん、じゃあ、ほっぺにチューしてもらおうかな、うそうそ♪」
『えー、本気?じゃあ、お礼しますね』
「え、冗談だよ」
『冗談なんですか?えー、マネージャーのこと、大好きなのに、残念です』
「ありがとう、僕も、◯◯さんのこと、好きですよ」
『え!本当かなあ、じゃあ』
今でいう、バグをして、彼の左の頬に、軽くキス。
「ありがとう」
『奥さんに悪いから、これでごめんね』
彼とわかれて独りになったとき、少しだけ寂しくなり、彼を好きなのに、初めて気付いた瞬間だった。
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