カラオケボックスに着くと、店内は制服を着た高校生でごった返していた。
見慣れた制服もあれば、見た事のない制服を着ているものもいた。
また見るからに不良と思われる格好をした男生徒が3人いた。
そのうちの一人が勇作を見て身体を少し強張らせならが震えていた。
「や、や、やばいよ、、、」
不良達が一斉に勇作の方を向いた。
「せ、先日はすみませんでした。反省してます。だから、今日だけは見逃してください。」
僕は一体何のことかわからなかったが、どうやらこの不良生徒と勇作の間に一悶着あったことぐらいは容易に理解できた。
「おいおい、俺を化け物みたいに言うなよ。別に何にもしてない奴を取って食ってやろうなんて思ってないぞ。」
「あ、ありがとうございます。それでは連れを待たせているので失礼します。」
そう言うと不良達はそそくさと店員に案内されるように部屋へと向かった。
僕ははて?と思った。
連れを待たせてるって、今店員に案内されて部屋に行ったのに誰を待たせているんだ?
それもすぐに理解ができた。
僕たちも店員に案内されて部屋に向かったが、道中彼らの部屋の前を通った時に小窓から中の様子を伺うことができた。
そこには一人の女性が3人の不良に囲まれるような格好でソファに座っていた。
僕はなぜかその女性のことが頭の中に引っかかった。
だが、勇作に手を引っ張られて店員が案内した部屋に入っていった。
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