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ツーツーツー
「き、切られた…」
〈えー!塔子ちゃんってば矢野くんとデートしてるのぉ!?〉
電話を盗み聞きしてたコニーは〈大変だー!〉と言いながら羽をばたつかせている。
「…もっと警戒しろよ、いきなりふたりとか…」
〈でも塔子ちゃんの言う通りよね~
来島くん、彼氏でもなんでもないじゃない。
自分からフッたくせに、居候してお世話してもらって、毎晩エッチの相手させるなんて……あらやだ、だいぶクズね(笑)
イケメンだからって何でも許されると思うなよ
ー!!このこのっ、天誅ぅぅ!〉
ビビビビビ、と高速の羽で鼻を攻撃される。
「いてっ!や、やめ…俺だって好きでクズみたいなことしてるんじゃ…」
〈あ、それもそっか。呪いかけたのは塔子ちゃんだもんね(笑)
でも…今さらだけど来島くん、あなたなんで塔子ちゃんのことフッたのよ。
見てる限り、ヤキモチは焼くし、カッコつけたがるし、嫌いになってるようには思えないけどね~〉
「それは……人間にはいろいろあるんだよ!大変なの!!」
ふぅ~とコニーはため息をつく。
〈あーあ、今頃塔子ちゃんは、ろくでなしの来島くんに傷つけられたハートを矢野くんに癒してもらってるのかしらねぇ~〉
「はっ!そうだよ、矢野だよ!くそ~よりによってあいつかよ…」
ピッピピッピッ… プルルル、プルルル…
『…もしもし?どうしたの、珍しい』
「岡崎!お前今ひとり?」
『ひとりだけど…何よ突然。それより身体大丈夫なの?何してたら両肩脱臼と両足捻挫するわけよ…
早く来てくれないと、そろそろあんたの取り巻きが鬱陶しいんですけど~』
「あぁ…悪い、出来るだけ早く復帰するから…
それより!榊と矢野、今一緒なんだろ!?どこ行ったか分かるか?」
『えっ何で知ってんの?怖いんだけど(笑)』
「いいから!どこ行くか聞いてんじゃねぇの!?」
『聞いてるけど…え、なに…邪魔でもしに行くつもり?』
岡崎の声がピリッと低くなる。
「いや、邪魔っていうか…」
『…あのね、塔子なりに前に進もうとしてんのよ。何で邪魔するわけ?』
「だから邪魔するわけじゃ」
『来島くん、私あんたのこと悪いやつには思えないんだけど、それでも親友が傷つけられてるのを見てたら、やっぱ腹が立つわけよ』
「……」
そうだよなぁ。やっぱ、勝手なことしてるし、傷つけてるって思われるよなぁ。だけど…
『…ねぇ、聞いてんの!?』
「頼むよ…」
『え?』
「榊のこと、これ以上傷つけたくないんだよ…お願いだから教えてくれ……頼むっ…榊のスマホ繋がんないし、もうお前にしか頼れないんだよ…」
『…何よ、フッたくせにわけ分かんない』
「頼むっ!教えてください!」
『……はぁぁ、もぉ…駅の東口からちょっと行ったとこにある「oak」ってダイニングバーよ』
「っ!!あ、ありがと、岡崎っ!」
『来島くんが何考えてるか知らないけど、これ以上塔子のこと傷つけたら……まじで呪ってやるからね!!』
「ひっ!わ、分かりました…」
それは洒落にならないから勘弁してほしい。
『ふんっ…さっさと復帰しなさいよ、忙しいんだからね』
「うん…ありがとな」
ガチャッ ツーツー
「ちょっと行ってくる!」
〈あ、私も行く~~えいやっ!!〉
ズボッとジャージのポケットに入り込んでしまったコニーを連れて、俺は家を飛び出した。
*********
「じゃあ乾杯」
「乾杯~」
カチンッとグラスが鳴る。
矢野くんは私たちと同い年だが、昨年からの中途採用だったので、あまり親しく話したことはなかった。
ふたりで食事することになるなんて思わなかったなぁ。
「榊さん、好きなもの頼んでね」
「あ、ありがとう!」
普通に優しい。こうやって別の男の人と過ごすことで、来島くんのことも薄れていくと良いのにな。
少しお酒も回った頃、矢野くんが唐突に尋ねてきた。
「ところでさ、会社の女の子たちに聞いたんだけど、榊さんってちょっと前に来島と付き合ってたの?」
ゴホッ…
もぉ!どいつもこいつも来島くんの話ばっかり!
「や、やだなぁ~そんな噂あるの?あの来島くんが私と!?いやいや、釣り合わないでしょ~」
チクンッ
あ、これ自分で言って傷つくやつだ。
「いやいや(笑)でもまぁ、あいつはちょっと世界が違うよなぁ」
「う~ん、そう…なのかな?」
「そうだよ。見た目はあの通りだし、女ウケも良いし、結構上からも贔屓されてると思うんだよなぁ」
「え…そ、そう?」
「やっぱイケメンだと得だよね。同じことしても評価が高いっていうか。
まぁ、そうやってこれまでの人生、得して生きてきたんだろうけど」
あれ、ちょっと待ってよ。
「大した苦労もしてないのに、すごく出来るやつに見えるんだよなぁ、正直。
少しは俺たち凡人の努力とか苦労、あいつにも分からせてやりたいよ(笑)」
いやいや、そんなこと…
「でも榊さんと付き合ってたって聞いて、ちょっと意外だったっていうか…
あ、ごめんね。変な意味じゃないんだけど、ふたりって雰囲気違うからさ、本当のとこどうだったんだろうって気になって。
…でもガセだったんだねぇ」
「…違うよ」
「うんうん、変なこと聞いてごめんね」
「来島くん、めちゃくちゃ努力家だから!
いつも遅くまで頑張ってて、周りのフォローもすごくしてくれるし…」
「え?」
「確かに…イケメンだから寄って来る人もいるけど、それだけで評価されてるわけじゃないよ!
一緒に働いてたら分かるよ…矢野くん、分かんないの!?」
ずっと傍で見てたから分かるよ。
めんどくさい仕事にも嫌な顔ひとつ見せない。
期待されるプレッシャーに負けないように、一生懸命取り組む。
来島くんの優しさや頑張りが、全部否定されている気がして、無償に悔しくなった。
「もっとさ、ちゃんと見てよ。来島くんのこと…ちゃんと…」
そうだ。私は、来島くんのそういうところがすごく好きだったんだよ。
ポロッ
感情的になって、思わず涙をこぼしてしまう。
「さ、榊さん!?え、ちょっと落ち着いて…」
「…そんなこと…言わないであげてよぉ…」
私が大きな声を出したので、周りの人たちがヒソヒソとこっちを見ている。
しかし、何やら店の入り口の方も騒がしい。
「誠に申し訳ありません。夜間、学生さんおひとりでの来店はご遠慮いただいてまして…保護者の人は…」
「あ~だから客じゃないんですよ!中に知り合いがいるかもしれなくて!」
「すみません、他のお客様のご迷惑になりますので直接ご本人様にご連絡を…」
「繋がらないんですって!くっそ…おい榊!!榊ー!!」
「お、お客様!困ります…」
「っ!?…え、うそぉ」
店の入り口で店員さんと押し問答になっていたのは来島くんだった。
「え、何で…」
店員さんを振り切り、来島くんが店の中に入ってくる。
「榊!?どこだよ、さか…あ、いたぁ…」
私の顔を見て、来島くんは安堵の表情を見せた。
「なんでここに…」
「何の騒ぎ?…ん、君どっかで…あれ、えっ?」
後ろで矢野くんが訝しげな顔をして来島くんを見ている。
(うわーーっ!ヤバいヤバいヤバい!!)
私が反応に困って口をパクパクさせていると、来島くんがズンズンと矢野くんに近づく。
「いとこ、その2です!」
「え…あれ、いとこって昨日も…」
「昨日のは弟です!」
「あぁ…昨日の子に似てるのか…いや、でもどっかで見たことある…」
(それ全部同じ人ーー!!)
心臓がドックンドックンと激しく脈打つ。
「それにしても榊さんのいとこって、やたらイケメンばっかなんだねぇ」
「そ、そうかなぁ~あは、あはは」
あぁ、心臓に悪くて直視できない…
グイッと来島くんは矢野くんの胸ぐらをつかみ、耳元で何か呟いている。
「…お前、受付の広川さんはどうした。総務の安藤さんは?秘書課の間宮さんだっているんだろ」
「っ…!!?は…な、何なんだよ、お前…気持ち悪ぃな…」
ふたりがじっと睨み合う。
「あの、お客様!本当に他の方のご迷惑になりますので…」
「わぁ!す、すみません!すみませんっ!!」
私は慌てて店員さんにペコペコと頭を下げる。
「女遊びも大概にしとかねぇと、そのうち呪われるぞ……俺みたいに」
「…は、何を言って…」
不思議そうに目を丸くしている矢野くんの胸ぐらから手を離し、来島くんはペコペコしている私のところへやって来る。
そしてその女性店員の手をそっと握った。
「…お姉さん、うるさくしちゃってごめんなさい。すぐ出ていきますから…」
来島くんがうるうるした瞳をしながら謝ると、店員は「えっ、あ!いや、だ、大丈夫ですよっ!ご、ごゆっくり!!」と真っ赤になってしまった。
矢野くんの言う「イケメンは得」というのは全否定できないかなぁ、と思い直した。
「一緒に帰ろう、榊」
店員の手を離すと、来島くんは私に優しく声をかけた。
「……うん」
パタパタッ…
「矢野くん…その、うちの「いとこ」がごめんね。これお金置いとくから。ごめんね、また明日…」
「え、あぁうん……あ、分かった…榊さんのいとこ君さ、俺の嫌いなやつに似てるんだ。
…嫌いなんだけど、いつも…負けたくなくて、すごく意識しちゃうやつに…似てる気がするなぁ」
「………」
ふっと矢野くんが笑って「男らしくないとこ見せちゃったなぁ…ごめん、忘れて?」なんて言うから、私はまた少しだけ泣きそうになった。
*********
私の前を、来島くんはスタスタと歩いている。
なんて言ったら良いか分からず、私は少し後ろをついて歩く。
ひょこっ
〈……なかなかカッコ良かったじゃん、来島くん♪〉
スススッとコニーちゃんがポケットから顔を出し、来島くんの腕をよじ登る。
「…人がいるかもしれないから出てくんなって」
〈まぁまぁ。しっかし、矢野くん…普通というか真面目そうに見えたけどねぇ。そういう男に限って遊んでるってこと?こわーい!〉
「…コニー、お前その話は榊にするなよ。矢野は確かに女癖悪いって男連中はみんな知ってんだけど、榊に手を出そうとしたのか分かんないだろ。
余計なこと言って、あいつが男性不信にでもなったら可哀想だろ…」
〈えぇ~じゃあ何であんな強引に引き離したの?
姿晒して危ない橋まで渡ってさぁ。
気を付けろよ~って言えば良かったじゃない〉
「それは…何かあいつが「口出しするな」とか言ってくるし…放っておいて、本当に矢野が何かしようとしたら危ないし…」
〈ふーん…本音は?〉
「………くっ、ただのヤキモチだよ…悪いかよ」
〈くふふ、素直でよろしい(笑)
あ~でも、なんで別れたか余計に分かんなくなっちゃった~〉
「だからそれは…」
グイッ
来島くんの服の裾をひっぱる。
「……ふたりでこそこそ何話してんの?」
「あ、いや…その」
〈来島くんはヤキモチ焼きだなぁって話♪〉
「…お前…」
顔を赤らめる来島くんを見ると混乱してきた。
私フラれたんだよね?
私といるよりも、他の子といる方が楽しいんでしょ?
じゃあ、どうして期待させるようなことするの?
セックスしなくちゃいけないから優しくするの?
いろいろ聞きたいことがあるけど言葉に出せず、そのまま家に着いてしまった。
ガチャンッ
「…え、カレー?」
部屋に入ると、カレーの匂いが広がっていた。
見ると、少し散らかったキッチン。
コンロには美味しそうなカレーが鍋に入っていた。
「俺…カレーくらいしか作り方が分かんないから」
「えぇ!来島くんが作ったの!?」
「その…世話になってるから…今日くらい俺が作ろうかなぁって…」
照れ臭そうに、目を合わせず呟く。
「あ……」
『え、17時過ぎに帰るって…』
〈せっかく塔子ちゃんと食べようと思って待ってたのに、遅くなるって聞いた時の顔見せたかった~!
捨て犬みたいにショボーンとしちゃっててさぁ(笑)〉
「…っ…だ、黙れよ!」
手でシッシと払うが、するりとかわして天井高く飛んでいくコニーちゃん。
〈ぷぷぷ~良かったねぇ、来島くんっ〉
「うるさいなっ!黙っとけって…わっ!さ、榊?」
後ろから来島くんに抱きつく。
「来島くん、私喜ばせてどうするのよ…私、単純だから嬉しがっちゃうし、勘違いしちゃう…
いくらセックスしなくちゃいけなくても、その気がないならこれ以上優しくされるのは…もう、キツイよ…」
「…榊……」
振り返り、私の手をとる来島くんは、なにか言いたげにしながらも言葉を濁す。
「呪いを解くためにセックスはちゃんとする。安心して?必要以上に優しくしないでいいよ…」
グイッ
「うぶっ!」
思い切り抱き寄せられ、息が止まりそうになる。
「…まだ、ちゃんと言えないけど…でも、辛い思いさせてごめん…本当にごめん」
「来島くん?…あ、っ…ん…んぶ…くちゅっくちゅ…はぁ…」
熱い舌が絡まりあい、溶けそうになる。
スカートの中に手が入り、お尻がゆっくり揉まれていく。
そして指は下着の中へ…
「んっ…あっ…」
この身体は、日に日に来島くんを求めるようになっていた。
愛撫されると、早く入れて欲しいと言わんばかりに濡れてしまうのがすごく恥ずかしい。
ブチュッブチュッブチュンッ…
「く、るしまくん…ここ、キッチンだからぁ…はぁっ!んやぁっ…」
「…実は、朝からずっと我慢してた。早く触りたくてヤバかった…」
耳元で囁かれると私はゾクゾクと反応してしまう。
そしてそのまま、私はキッチンで服を脱がされていった。
「や、やだぁ…ここじゃ…ちゃんとベッドで…」
昨日よりさらに大人になっているぺニスが、ビクビクと勃起しているのが目に入る。
恥ずかしいけど、目の当たりにするとさらに濡れてしまった。
そしてテーブルに手をついた状態で、後ろから来島くんが入ってくる。
ブチュンッ!!
にゅぽっ…ぶちゅっ…グチュンっグチュンっグチュン…
「あっ…あ、ひぃ…んぁ、や、激し…んんぅ!!」
昨日までのセックスが嘘のように、来島くんは私の中をぐちゃぐちゃに掻き回す。
「ふぐぅぅ…んぅっ!や、もっと…ゆ、ゆっくり…あぁあっ!」
激しすぎてバランスが保てず、テーブルに上半身がへたれこむ。
来島くんは私の腰をガッチリ掴んで、バチンバチンと突いてくる。
「さ、かき…や、ば…すごい…中気持ち良すぎる
…」
「んぅああ!やっ、やぁ…はぁんっ!」
一層腰の動きが速くなり、私の奥の方がこじ開けられるような感覚になる。
「だ、だめぇ…だめ、あ、やぁあ!!」
固くなった乳首もしごかれながら、私ははしたなく声を上げる。
バチュッ、ズボッズボッ…パンパンパンッ…
「ひ、ひぁ…も、だめぇ…イクぅ、イクのぉ…あっあ…」
「お、俺も…う…あ…」
ズルッとぺニスを抜かれた瞬間、お尻に熱いものがかかる。
「っあ…あぁぁ…い、イグぅ…」
来島くんとの4回目のセックスにして、私は初めてイッてしまった。
膝ががくがくとして、その場に座り込んでしまう。
ヌルッ
手に来島くんの濃いお汁がつく。
「ハァハァ…も、もう…ゴム買ったの…意味ないし…ハァッハァッ…」
「ごめ…が、我慢できなくて…」
「だからって、せめて寝室で…」
文句を言おうと振り返ると、来島くんのぺニスはさらに勃起していた。
「えっ…さ、さっき出したのに…」
「俺、今朝からやたらムラムラしてて…ひとりでしても全然治まらなくて…だから、もっと…」
「えっ!?や、待って!わっ」
そのまま抱きかかえられ、寝室に連れ込まれる。
「こ、コニーちゃん!どこ!?助けてぇっ!」
ベランダの方から、ふんふんと鼻唄まじりにやって来る。
〈いやいや無理だよ~(笑)高校生の性欲は限りないらしいからねぇ。昔はサッカーで発散してたみたいだけど、今は行き場がないからねぇ〉
「そ、そんなぁ…」
そうこう言っている内に、来島くんは熱を帯びた表情で私に近づいてくる。
そう、まさに発情している状態だ。
「榊…もっかい良い?今度はちゃんとゴム着けるから…」
「や、ま…ちょっと休ませて…」
「ごめん、それ無理そう…」
グイッと脚を開かれ、彼の舌が私の中に入ってくる。
電流が走るような感覚。
「…る…しまく…やっ!んぁぁ!!」
「わ、すげぇヒクヒクしてる…えっろ…」
そして再び挿入されてしまう。
今度は正常位のまま、奥を突かれ続ける。
さすが現役高校生。
体力と性欲に満ち溢れており、私はなす術もなく来島くんに溺れた。
「ハァッハァッハァッハァッ…も、や、やめよ…3回目とか…む、無理…」
「…はぁ、はぁ…」
来島くんは私の申し出を聞き流して、指を入れてくる。
グチュグチュグチュグチュ…
「あひぃっ…やっ、ゆ、許してってばぁ…」
〈わぁお、猿並みですなぁ(笑)〉
「こ、コニーちゃ…た、助け…」
私はへろへろになりながら助けを乞う。
〈だから無理だって~
それと残念なお知らせだけど、一晩に何回エッチしても、最大4歳くらいしか戻らないから〉
「え…な、なにそれぇ」
〈あまりに急激に戻ると、負担が大きいのよ~〉
「じ、じゃあ、これ以上セックスしても…」
〈戻らないねぇ♪
ん~人間の言葉を使えば「サービス残業」ってところ?〉
「そ、んなぁ…」
明日は月曜なのにぃ…
その日は日付が変わるまで何度も何度と来島くんにイカされてしまい、しばらく立ち上がれなくなってしまった。
つづく
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