ある会社の思い出15
私鉄沿線の小さな駅で、黄金原律子社長は僕を軽くハグしながら、「必ずウチの会社で働いてね」と駄目押しのように耳元で囁いた。僕は給料もいいし、社長さんからもこんなに気に入られたし、社員さんも全員きれいな女子ばかりで断る理由が無いように思えた。
「はい。実家と遠くなるので家族とも相談しますが、御社に勤めます」ハグが終わってから、きちんとそう答えた。
名古屋で私鉄から新幹線に乗り換えて、ぼんやりしながら、京都、新大阪、新神戸がまたたく間に過ぎていった。車窓には中国地方の退屈な景色がずっと続いていた。
今日、僕は2回射精したんだ。あんなに興奮させられたのに、たった2回だなんて信じられない気がした。
それは僕が毎日しているオナって、その度に射精してる回数と比較した感想。毎日、僕は朝から晩までチャンスを作っては自慰をして、7~8回射精してる。
朝早く目を覚まして、すぐにテレビをつける「起きてね TV」に出ている美人の女子アナを見ながら妄想して最初の1発。今、お気に入りはハーフのアナウンサー。ニュース原稿を何度も間違える度に、自分が上司になって、失敗を責めながらお仕置きをする妄想に耽る流れ。1回じゃ物足りないとお堅い放送局のアナウンサーを見ながら、このつんと澄ました女子アナが緊縛された姿を想像して、もう一発。
昼は派遣された会社次第だけど、魅力的な女子社員がいるところでは、その体のラインを脳裏に刻みつけて、トイレで抜く。外回りの時には営業車を繁華街に停めて、道行く女性たちを観察しながら、KOEKOE掲示板のセクシーボイスをヘッドセットで聴きながら、通行する女性達の姿とよがり声を一緒に聞いて、車内で抜く。
退社前にはトイレにタブレット端末を持ち込んで、いやらしい動画か画像を見ながら、欲望を処理。
帰宅してからは新作AVをダウンロードして見たり、自分で好きなタレントのアイコラを作ったりしながら、夕食前に1回、夕食後に1回。あとはお風呂に入りながら湯船で1回。ベッドに体を横たえながら、自分の妄想だけで1回ヌク。
自分でもどうしてこんなに大量のスペルマが生産されるのだろうかと不思議。毎回、ドパッと射精して、終わった後もどくどくと流れ続けるくらい大量の白濁液。まるで種付け馬みたいだと思う。
でも、からだも壊してないし、体調も最高。体育教師の父親の遺伝子を継いでて、見かけは細身だけど健康このうえない。
退屈な風景を眺めながら、僕はバカなことを考えていた。もし、今日の会社に勤めてる全員とセックスしたとしたら、各セクションが6人で構成されてたから、製造開発部、営業部、人事部の3部で合計18人。それに社長さんがいるから19人。
相手を毎回替えてセックスしたとして、1日9回だとすると2日でほぼ全員とセックスできる。でも、さすがにそれでは仕事する暇もないから、6回ずつがいいかもしれない。今日は開発部、明日は営業部、明後日は人事部、それが理想かな。
そんなバカな空想をしているうちに、睡魔がやってきて、気づいたら、もう小倉駅だった。
今日はアパートには戻らずに、実家に戻ることにした。実家は在来線で5つ目の小さな駅に近い一軒家。実父と最近再婚した後妻が2人で住んでいる。突然の訪問だけれど、名古屋に近い職場に派遣されることを一応伝えておいた方がよいと思ったし、保証人のハンコも欲しかった。
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