それは七海の母親の事だった。七海の母親が園に現れたと言っていた。園の子供が「変なおばさんが居る」と言って、園長が七海の母親を見つけた。母親の話しだとたまに来て遠くから様子を見ていたと言っていたらしい。俺はその話しを聞き園長に、俺の住所と電話番号を書いて渡し「今度来たら渡して下さい」と言った。すると園長の奥さんが俺に紙を渡し「七海ちゃんのお母さんの電話番号よ…七海ちゃんに教えてあげて」と言った。俺は受け取ったが「多分七海は掛けないかもしれませよ?」と言うと「それでもいいから」と言われた。俺は戻りながら言うべきか悩んだが教える事にした。…家に帰ると「どうしたの?」といつもの様に出迎えてくれた。「ちょっとね…今日休んだんだ」と言うと「風邪ひいたの?」と言った。七海に座る様に言い切り出した。「今日…孤児院に行って来たんだ」「えっ!?何で?」「これのサイン貰いに」と婚姻届を出した。七海は驚いた顔をした。「でも貰えなかった」「何で?」と言った。
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